メールに添付できない大きなPDFや、クラウドにアップするのに時間がかかるPDFは、仕事のストレスの原因になりがちです。
この記事ではPDFのサイズを縮小する具体的な方法と、画質をできるだけ保ちながら容量を減らすためのコツを整理して紹介します。
WindowsやMacだけでなくスマホからPDFのサイズを縮小する方法や、そもそもなぜファイルが重くなるのかも解説するので、自分に合ったやり方を見つける参考にしてください。
PDFのサイズを縮小する方法7選
まずは今すぐ試せる代表的なPDFのサイズ縮小方法を七つピックアップし、それぞれの特徴と向いているシーンを解説します。
オンライン圧縮ツールを使う
ブラウザだけで使えるオンライン圧縮ツールは、ソフトのインストールが不要で手軽にPDFのサイズを縮小したいときに便利です。
圧縮したいPDFをドラッグアンドドロップでアップロードし、圧縮レベルを選んで数秒待てば小さくなったファイルをダウンロードできます。
無料で使えるサービスも多く、複数ページの資料や画像が多いPDFでもある程度まとまった容量削減が期待できます。
一方でインターネット経由でファイルをアップロードするため、機密性の高い資料には使わないなど情報漏えいリスクへの配慮が欠かせません。
Adobe Acrobatで圧縮する
Adobe Acrobatの有料版を利用している場合は、専用の圧縮機能でPDFのサイズを縮小するのがもっとも確実な方法の一つです。
ファイルメニューから圧縮や最適化の機能を選ぶだけで、画像やフォントなどの要素を自動的に見直して容量を削減してくれます。
圧縮レベルや画像解像度などを細かく指定できるため、画質とファイルサイズのバランスを自分で調整したいときにも向いています。
業務でPDFを多用する企業やデザイナーなど、クオリティを落とせない場面では有料ソフトの安定感が役立ちます。
Windowsの印刷機能を利用する
Windowsではアプリの印刷機能から仮想プリンターを選ぶことで、軽量な設定で印刷し直したPDFを作成できます。
Microsoft Print to PDFなどの仮想プリンターを選び、用紙サイズや解像度を調整して保存すると元よりサイズの小さいPDFを生成できることがあります。
専用ソフトを入れなくても標準機能だけで試せるので、まずは手元の環境でできる範囲で容量を抑えたいときにおすすめです。
ただし画質調整の自由度は高くないため、見た目を厳密にコントロールしたい場合は別の方法との併用が安心です。
Macのプレビューで書き出す
Macでは標準搭載のプレビューアプリからPDFを書き出す際に、フィルタを指定してサイズを縮小することができます。
ファイルメニューの書き出しを選び、フィルタの項目でファイルサイズを減らす設定を選択すると圧縮されたPDFとして保存できます。
追加のソフトを入れなくても使えるうえ、画面表示向けに画像を最適化するオプションなども選べるのが特徴です。
Macでデザインの確認用PDFや閲覧用資料を配布するときに、容量を抑えつつ必要な画質を保ちたい場合に重宝します。
Officeソフトから軽量PDFで保存する
WordやPowerPointなどのOfficeソフトからPDFを作成する際に、保存オプションで容量重視の設定を選ぶことでもサイズを縮小できます。
エクスポートや名前を付けて保存の画面で、オンライン配布向けや標準などの最適化設定を選ぶと自動的に軽量なPDFが生成されます。
元データがOffice形式である場合は、後から圧縮するのではなく最初から軽くして出力する方が画質と容量のバランスを取りやすいです。
社内配布資料や企画書など、あとから修正が入りやすいファイルでは毎回この設定を見直す習慣を付けておくと効率的です。
画像の解像度を下げてからPDF化する
PDFの中に貼り付けている画像が多い場合は、事前に画像の解像度やサイズを下げてからPDFを作り直すことで大幅な容量削減が見込めます。
写真やスクリーンショットをそのまま使うのではなく、画像編集ソフトやオンラインの圧縮ツールで幅や解像度を適切な値に落としておくのがポイントです。
A4資料を画面で閲覧する用途なら、高解像度印刷用の画像は不要であり百五十から三百dpi程度でも十分読みやすいことが多いです。
元画像のサイズを調整してからPDFを作成すると、後からの圧縮に比べて画質劣化を抑えやすいというメリットもあります。
不要なページやオブジェクトを削除する
単純にページ数が多かったり、隠れているオブジェクトやコメントがたくさん含まれていたりすると、PDFのサイズはどんどん大きくなります。
配布に不要なページやドラフト用のページを削除し、余分な画像やコメント、添付ファイルなどを整理するだけでも容量が下がることがあります。
編集ソフトでページを分割して必要な部分だけ新しいPDFにまとめ直せば、閲覧者にとっても見やすく軽いファイルになります。
特にスキャンした資料を一つのPDFにまとめている場合は、送付先ごとに必要なページだけを切り出す運用に変えると効率的です。
PDFのサイズが大きくなる原因
なぜPDFのサイズが大きくなってしまうのかを理解しておくと、無駄な容量を生まない作り方や圧縮方法の選び方が分かりやすくなります。
画像解像度の高さ
PDFのサイズを押し上げる最大の要因は、多くの場合画像の解像度やサイズが過剰に高いことです。
チラシやパンフレットなど印刷向けの高解像度画像をそのまま資料に貼り付けると、見た目以上に容量が大きくなってしまいます。
画面閲覧用なのか印刷用なのかを意識して、適切な画像解像度に整えることでPDFのサイズを無理なく縮小できます。
- フルサイズの写真をそのまま貼り付けている
- 同じ画像を何度も複製して配置している
- 不要に大きなスクリーンショットを多用している
- 透過画像や影付きの装飾画像が多い
フォントとオブジェクトの埋め込み
PDFではどの環境でも同じ見た目で表示できるように、フォントや各種オブジェクトの情報をファイル内に埋め込む仕組みがあります。
使用していないフォントまで埋め込んでいたり、複雑な図形やグラフを多数含んでいたりすると、それだけでファイルサイズは増加します。
最適化機能を使って未使用フォントを除外したり、複雑なオブジェクトを画像に変換したりすることで、見た目を保ちながら容量を抑えることができます。
| 要素 | フォント埋め込み |
|---|---|
| 問題 | 種類と数が増えるほど容量が増加 |
| 対策 | 未使用フォント削除と必要最小限の埋め込み |
| 補足 | 標準フォント優先でレイアウトを設計 |
スキャン設定とカラーモード
紙資料をスキャンして作ったPDFは、スキャナー側の解像度やカラーモードの設定によって容量が大きく変わります。
文字主体の資料をフルカラーかつ高解像度で取り込むと、必要以上に重いPDFになり、閲覧や送信時の負荷が増してしまいます。
モノクロで十分な書類はグレースケールや白黒二値でスキャンするなど、用途に合わせた設定を選ぶだけでもサイズを縮小できます。
スキャン時の設定を見直したうえで、さらに圧縮ツールを使うとよりバランスよく容量を抑えられます。
セキュリティ設定やメタデータ
パスワード保護や透かし、注釈などのセキュリティ関連機能も、少しずつPDFのサイズを押し上げる要素になります。
文書プロパティに過去のバージョン情報や不要なメタデータが残っているケースでも、気付かないうちに容量が増えていることがあります。
最適化機能を使ってメタデータや不要なオブジェクトを削除すれば、見た目はそのままにファイルサイズだけを効率よく削減できます。
長期的に利用するテンプレートやマニュアルでは、定期的にクリーンアップを行って軽い状態を維持すると運用が楽になります。
WindowsでPDFのサイズを縮小するときの手順
ここからはWindows環境でPDFのサイズを縮小するときの具体的な手順を、標準機能とフリーソフトの両面から整理しておきます。
Microsoft Print to PDFを使う
Windows標準のMicrosoft Print to PDFは、印刷する感覚でPDFを作り直しながら容量を抑えたいときに試しやすい方法です。
元のファイルをアプリで開いて印刷を選び、プリンターとしてMicrosoft Print to PDFを指定すると仮想的にPDFへ出力できます。
詳細設定で用紙サイズや品質を下げて出力することで、もとのPDFよりも軽量なファイルになることがあります。
- 印刷メニューから仮想プリンターを選択
- 用紙と解像度を適切な値に設定
- 出力先とファイル名を指定して保存
- 元データと見た目を比較して確認
無料ソフトで圧縮する
Windows専用のフリーソフトを使うと、オフライン環境でもPDFの圧縮や簡単な編集をまとめて行うことができます。
ページの削除や結合といった編集機能を備えたツールなら、不要なページを整理してから圧縮することでさらにサイズを縮小できます。
日本語表示に対応したソフトを選べば、初めてでも画面の指示に従って操作しやすく、日常業務の中に取り入れやすいのが利点です。
頻繁にPDFのやり取りを行う場合は、オンラインツールと組み合わせて使い分けると効率的です。
メール添付用サイズの目安
どの程度までPDFのサイズを縮小すべきか判断するには、メールやクラウドで扱いやすい容量の目安を把握しておくと安心です。
一般的なビジネスメールでは一通あたりの添付ファイル容量に制限があり、数十メガバイトを超えると送信できないことがあります。
用途ごとに目標とするファイルサイズを決めておき、それを基準に圧縮レベルを調整すると無理のない画質で運用しやすくなります。
| 用途 | メール添付での共有 |
|---|---|
| 目安容量 | 十メガバイト未満 |
| 用途 | クラウド共有と閲覧 |
| 目安容量 | 数十メガバイト程度 |
| 用途 | 高画質印刷用 |
| 目安容量 | 内容に応じて柔軟に設定 |
MacでPDFのサイズを縮小するときのポイント
Macでは標準のプレビューアプリだけで多くのPDF圧縮ニーズを満たせるため、設定のコツを押さえておくと日々の作業が楽になります。
プレビューの書き出し機能を使う
プレビューアプリでPDFを開いたら、ファイルメニューの書き出しからサイズを縮小した新しいPDFを簡単に作成できます。
書き出しダイアログでフィルタの項目からファイルサイズを減らす設定を選ぶと、自動的に画像やデータが軽量化されたPDFになります。
元のファイルを上書きせず別名で保存しておけば、画質に不満があったときにもすぐにやり直せるので安心です。
- プレビューでPDFを開く
- 書き出しメニューを選択
- フィルタからサイズ縮小を選ぶ
- 別名で保存して比較する
Quartzフィルタの選び方
書き出し時に指定するQuartzフィルタによって、どの程度の画質と容量になるかが大きく変わるため用途に応じた選択が重要です。
画面表示が中心ならファイルサイズを減らす設定で十分なことが多く、印刷前提なら最適化PDFを作成するオプションも検討できます。
複数の設定で書き出して比べることで、自分の業務にとってちょうど良いバランスのプリセットを見つけやすくなります。
| フィルタ | ファイルサイズを減らす |
|---|---|
| 用途 | 画面閲覧とメール添付 |
| フィルタ | 最適化PDFを作成 |
| 用途 | ブラウザ表示と軽量印刷 |
| フィルタ | 画像最適化 |
| 用途 | 写真が多い資料 |
保存前に別名でバックアップする
一度圧縮してしまったPDFは画質を元に戻せないため、オリジナル版をそのまま残しておく運用が重要です。
圧縮したファイル名に小さめや軽量版などと付けて保存しておけば、用途に応じてどちらのPDFを送るか選びやすくなります。
特に取引先や印刷会社に渡すデータは、高画質版と軽量版を分けて用意しておくとトラブル防止につながります。
クラウドストレージにフォルダを分けて保存しておくと、チームメンバーとも迷わず共有しやすくなります。
スマホでPDFのサイズを縮小するときの注意点
外出先からスマホだけでPDFを送る場面も増えているため、モバイル環境でサイズを縮小するときのポイントも押さえておきましょう。
iPhoneでの圧縮アプリの使い方
iPhoneでは専用の圧縮アプリやクラウドサービスの公式アプリを使って、PDFのサイズを小さくすることができます。
ファイルアプリや各種クラウドアプリから圧縮機能を呼び出せるものもあり、メールやチャットアプリにそのまま共有できるのが便利です。
ただし無料版では圧縮レベルや回数に制限がある場合も多いため、仕事で頻繁に使うならプランや機能を事前に確認しておくと安心です。
- アプリからPDFを選択して読み込む
- 圧縮レベルや品質を指定する
- 保存先や共有先を選んで出力する
- 元ファイルは削除せず残しておく
Androidでオンラインツールを利用する
Androidスマホではブラウザからオンライン圧縮ツールにアクセスし、パソコンと同じような手順でPDFのサイズを縮小できます。
端末内やクラウドに保存したPDFをアップロードし、圧縮が終わったらダウンロードして再び保存する流れが基本です。
ファイルマネージャーアプリと組み合わせれば、圧縮前後のPDFをフォルダ分けして整理しやすくなります。
大容量のPDFをモバイル通信でやり取りするときは、データ容量の消費にも注意が必要です。
モバイル通信量とセキュリティ
スマホからPDFをアップロードして圧縮する場合は、通信量とセキュリティの両方に気を配る必要があります。
容量の大きなPDFを何度もアップロードすると、モバイル通信のデータ量を一気に消費してしまうことがあるため注意が必要です。
機密性の高い資料はオンラインツールではなく、社内のVPN経由やパソコン内のオフラインソフトで圧縮する運用に切り替えるのが安全です。
| 環境 | モバイル通信でのアップロード |
|---|---|
| 注意点 | データ容量の急激な消費 |
| 環境 | 公共Wi-Fiでの利用 |
| 注意点 | 盗聴やなりすましのリスク |
| 環境 | 社内ネットワークでの利用 |
| 注意点 | 社内ルールに沿ったツール選定 |
PDFのサイズ縮小を日常業務に取り入れるコツ
PDFのサイズ縮小は特別な作業ではなく、資料作成や送付のたびに軽量化を意識することで自然と身に付く習慣にできます。
まずはオンライン圧縮ツールや標準機能で気軽に試し、容量と画質のバランスが取れた設定や手順を自分なりにテンプレート化しておくと効率的です。
画像解像度やフォント埋め込みなどの仕組みを理解しておけば、そもそも重くなりにくいPDFの作り方を選べるようになり、後からの圧縮に悩まされる場面も減っていきます。
メールやクラウドの制限を意識しながら、用途別に軽量版と高画質版を用意する運用を取り入れて、快適にPDFをやり取りできる環境を整えていきましょう。

