パソコンを買い替えたり再インストールしたりするときに、「Edgeにためてきたお気に入りをどうやって移せばいいのか」と不安になる人は多いです。
実はEdgeのお気に入りはHTMLファイルとして簡単にエクスポートでき、バックアップや別のパソコン・ブラウザへの移行に役立ちます。
ここではEdgeのお気に入りをエクスポートする具体的な手順から、新しい環境へのインポート方法、うまくできないときの原因と対処までを順番に整理して紹介します。
Windows10とWindows11のどちらでも基本的な流れは同じなので、自分の環境に置き換えながら読み進めてください。
Edgeのお気に入りをエクスポートする5つの手順
このセクションでは、Edgeのお気に入りをHTMLファイルとしてエクスポートする具体的な流れを5つのステップに分けて説明します。
画面右上のメニューからお気に入りパネルを開き、「お気に入りのエクスポート」を選ぶだけなので、一度手順を覚えれば数分で完了します。
保存先を分かりやすい場所にしておくと、あとでインポートするときにも迷わずに済みます。
まずは基本のエクスポート操作をしっかり押さえておきましょう。
Edgeを起動する
最初に、スタートメニューやタスクバーからMicrosoft Edgeを起動します。
複数のブラウザをインストールしている場合は、必ずお気に入りをエクスポートしたい方のEdgeを起動していることを確認してください。
職場などの共有パソコンでは、必要に応じて自分のWindowsアカウントやEdgeのプロファイルに切り替えてから作業を始めます。
お気に入りパネルを開く
Edge画面右上のツールバーにある星形のアイコンをクリックすると、お気に入りの一覧パネルが表示されます。
もし星形のアイコンが見つからない場合は、「設定など」の三点リーダーのメニューから「お気に入り」を選ぶと同じパネルを開けます。
キーボードショートカットの「Ctrl+Shift+O」を使うと、直接お気に入りの管理画面を開くこともできます。
その他のオプションからエクスポートを選ぶ
お気に入りパネルが開いたら、そのパネル右上に表示されている「…」ボタンをクリックします。
表示されたメニューの中に「お気に入りのエクスポート」という項目があるので、それをクリックします。
この操作で、現在Edgeに登録されているすべてのお気に入りをHTMLファイルとして出力する準備が始まります。
保存先とファイル名を決める
「名前を付けて保存」ウィンドウが表示されたら、保存先フォルダーとファイル名を指定します。
デスクトップやドキュメントなど、自分がすぐに見つけられる場所を選ぶと後で迷いにくくなります。
ファイル名は初期状態では日付入りになっていることが多いので、自分で分かりやすい名前に変更しても問題ありません。
保存形式は通常「HTMLファイル」に固定されているので、そのまま「保存」ボタンをクリックします。
エクスポートしたHTMLファイルを確認する
保存が完了したら、指定したフォルダーをエクスプローラーで開き、HTMLファイルが作成されているかを確認します。
念のため、そのHTMLファイルをダブルクリックしてブラウザで開き、登録したお気に入りのタイトルやURLが一覧として表示されるかどうかを見ておくと安心です。
バックアップ目的の場合は、このHTMLファイルをUSBメモリや外付けHDDなど別の媒体にもコピーしておくと、万が一パソコンが起動しなくなっても復元しやすくなります。
Edgeのお気に入りを別のパソコンへ移行する手順
ここからは、エクスポートしたHTMLファイルを使って別のパソコンのEdgeにお気に入りを移行する流れを説明します。
古いパソコンから新しいパソコンへ乗り換えるときは、「古いパソコンでエクスポート」して「新しいパソコンでインポートする」という二段階で考えると分かりやすくなります。
USBメモリやクラウドストレージを経由させれば、離れた場所にあるパソコンへもスムーズにお気に入りを引き継げます。
移行前に準備する
スムーズに移行するために、事前に準備しておくべきものを整理しておきます。
- お気に入りをエクスポートした元のパソコン
- お気に入りを取り込みたい新しいパソコン
- USBメモリや外付けHDDまたはクラウドストレージサービス
- Edgeからエクスポートしたお気に入りのHTMLファイル
これらがそろっているかを先に確認しておくと、途中でファイルが見つからないといったトラブルを防ぎやすくなります。
HTMLファイルを新しいパソコンへコピーする
古いパソコンで作成したお気に入りのHTMLファイルを、USBメモリやクラウドストレージを使って新しいパソコンへコピーします。
USBを使う場合は、古いパソコンのエクスプローラーでHTMLファイルを選択し、右クリックから「送る」でUSBドライブを指定すると分かりやすく移動できます。
クラウドストレージサービスを使う場合は、ブラウザや専用アプリからHTMLファイルをアップロードし、新しいパソコン側でダウンロードしておきます。
Edgeでインポート画面を開く
新しいパソコンでEdgeを起動し、画面右上の「設定など」の三点リーダーをクリックします。
メニューから「お気に入り」を選び、お気に入りパネル右上の「…」ボタンをクリックして「お気に入りをインポートする」を開きます。
バージョンによっては「設定」画面の「プロファイル」から「ブラウザーデータのインポート」というメニューを経由する場合もありますが、最終的には「お気に入りまたはブックマークのHTMLファイル」を選ぶ画面にたどり着きます。
HTMLファイルを指定してインポートする
インポート画面で「インポート元」の項目から「お気に入りまたはブックマークのHTMLファイル」を選びます。
続いて「ファイルの選択」ボタンをクリックし、新しいパソコンにコピーしておいたHTMLファイルを選択して開きます。
インポートが完了すると、通知や完了メッセージが表示され、お気に入りバーや「インポート」という名前のフォルダーの中に移行されたデータが追加されます。
インポート手順の流れを整理する
パソコンの乗り換えでは、何をどの順番で行うかを頭の中で整理しておくと安心です。
| ステップ | 古いパソコンでお気に入りをHTMLとしてエクスポートする |
|---|---|
| ファイル移動 | HTMLファイルをUSBメモリやクラウドストレージで新しいパソコンへコピーする |
| インポート | 新しいパソコンのEdgeでインポート画面を開き、HTMLファイルを指定して読み込む |
| 確認 | お気に入りバーやインポート用フォルダーにブックマークが追加されているか確認する |
この流れを覚えておけば、今後パソコンを買い替えるときにも同じ手順でお気に入りをスムーズに引き継げます。
Edgeのお気に入りを他ブラウザとやり取りする方法
お気に入りのHTMLファイルは、Edge同士の移行だけでなく、ChromeやFirefoxなど他のブラウザとのブックマーク共有にも使えます。
ブラウザを乗り換えたいときや、仕事用とプライベート用でブラウザを使い分けたいときには、HTML形式のエクスポートとインポートを組み合わせるのが便利です。
ここでは主なブラウザとの連携の考え方と、どのように活用すると管理しやすいかを整理します。
ChromeからEdgeへお気に入りを取り込む
現在Chromeを使っていて、今後Edgeをメインにしたい場合は、Chrome側からブックマークをHTMLでエクスポートしておく方法があります。
そのHTMLファイルをEdgeのインポート画面で「お気に入りまたはブックマークのHTMLファイル」として指定すると、Chromeで使っていたブックマークをEdgeにまとめて登録できます。
ブラウザの同期機能を使うよりも、自分でタイミングを決めて一度だけ移行したいときにはHTMLファイル経由の方が分かりやすいと感じる人も多いです。
Edgeから他ブラウザへお気に入りを渡す
逆に、Edgeから別のブラウザへ乗り換える場合は、Edgeのお気に入りをHTMLでエクスポートした後で、そのHTMLを新しいブラウザ側でインポートします。
- EdgeでエクスポートしたHTMLファイルを準備する
- 新しいブラウザのブックマーク管理画面を開く
- 「HTMLから読み込み」や「ブックマークをインポート」といったメニューを探す
- EdgeからエクスポートしたHTMLファイルを指定してインポートする
ブラウザごとにメニュー名や画面の位置は異なりますが、「ブックマークのインポート」と「HTMLファイル」の組み合わせがキーワードだと覚えておくと探しやすくなります。
ブラウザ別のインポート対応状況を把握する
主要なブラウザの多くは、Edgeと同じようにHTML形式のブックマークインポートに対応しています。
| Google Chrome | 設定の「ブックマークと設定をインポート」でHTMLファイルから読み込み可能 |
|---|---|
| Mozilla Firefox | ブックマーク管理画面の「インポートとバックアップ」からHTMLを選択して取り込み可能 |
| Safari | メニューの「ファイル」から「ブックマークを読み込む」でHTMLを指定可能 |
| Edge同士 | 本記事で紹介したようにHTML経由でエクスポートとインポートが可能 |
ブラウザを変更してもHTMLファイルさえ残しておけば、いつでもお気に入りを再利用できるので、乗り換えのハードルを大きく下げられます。
Edgeでお気に入りをエクスポートできないときの原因と対処法
環境によっては、「お気に入りのエクスポート」というメニューが表示されなかったり、うまく保存できなかったりするケースがあります。
特に職場や学校のパソコンなど、組織が管理している端末ではポリシーの制限が加わっていることもあり、個人のパソコンとは事情が異なることがあります。
ここではよくあるトラブルのパターンと、そのときに確認したいポイントをまとめます。
エクスポート項目が見つからない
お気に入りパネルの「…」メニューを開いても「お気に入りのエクスポート」が表示されない場合があります。
このときは、Edgeのバージョンが古いか、組織の管理ポリシーによってエクスポート機能が制限されている可能性があります。
- Edgeを最新バージョンに更新してから再度メニューを確認する
- 個人用パソコンであってもウイルス対策ソフトやセキュリティ設定を見直す
- 会社や学校の端末ではシステム管理者にエクスポート機能の可否を問い合わせる
どうしてもメニューが表示されない場合は、Microsoftアカウントで同期して別端末からエクスポートするなど、別ルートも検討する必要があります。
お気に入りボタンが表示されない
画面上部にお気に入りの星形アイコンが見つからず、どこからエクスポート画面へ進めばよいか分からないケースもあります。
その場合は、右上の「設定など」メニューから「お気に入り」を選び、そこからお気に入りパネルを表示します。
設定の「外観」からツールバーにお気に入りボタンを表示するオプションを有効にすると、今後はワンクリックで開けるようになるので操作が楽になります。
保存先を忘れてしまった
エクスポート時に適当に保存してしまい、あとからHTMLファイルの場所が分からなくなることもあります。
その場合はエクスプローラーの検索機能で、「お気に入り」という名前や「.html」という拡張子を条件に探すと見つかる場合があります。
今後のために、エクスポートするときは毎回同じフォルダーに保存するか、デスクトップなど分かりやすい場所を決めておくと管理がしやすくなります。
トラブル別の対処ポイントを整理する
よくあるつまずき方と対処の方向性をまとめておくと、原因の切り分けがしやすくなります。
| メニューが表示されない | Edgeのバージョンアップや組織ポリシーの有無を確認する |
|---|---|
| アイコンが見つからない | 「設定など」メニュー経由でお気に入りパネルを開く |
| 保存先が分からない | エクスプローラーの検索やブラウザのダウンロード履歴から場所を確認する |
| HTMLが開けない | テキストエディタではなくブラウザで開くか、再度エクスポートをやり直す |
どのパターンに当てはまるかを見極めることで、闇雲に操作するよりも短時間で問題を解決できるようになります。
Edgeのお気に入りを安全に引き継ぐためのポイント
Edgeのお気に入りは、HTMLファイルとしてエクスポートしておくだけで、別のパソコンや他のブラウザへ柔軟に引き継げます。
定期的にバックアップを取っておけば、パソコンの故障やOSの再インストールが必要になったときも、慌てずにいつものブラウジング環境を再現できます。
職場での制限やバージョンの違いでうまくエクスポートできない場合でも、原因の切り分けと代替手段を知っておくことで対応の幅が広がります。
日頃からお気に入りの整理とバックアップをセットで行い、自分にとって使いやすいブラウザ環境を長く維持していきましょう。
