PDFを開くたびに「すべてのツール」パネルが表示されて画面が狭く感じたり、毎回閉じる操作が面倒だと感じている人は少なくありません。
とくにAdobe AcrobatやAcrobat Readerの新しいUIでは、右側に大きく表示される「すべてのツール」が気になり、資料の閲覧やレイアウト確認に集中しづらいという声が目立ちます。
この記事では、PDFのすべてのツールを非表示にして作業スペースを広げるための具体的な設定手順と、環境設定を使った「常に非表示」に近い状態の作り方を詳しく整理します。
あわせて、新旧UIの違いやWindows版とMac版でのボタン名称の違い、ツールが非表示にできないときのトラブル対処までまとめて解説するので、自分の環境に合わせて順番に試してみてください。
PDFのすべてのツールを非表示にして作業スペースを広げる7つの設定手順
ここでは「PDFのすべてのツールを非表示にして作業スペースを広げる7つの設定手順」として、最短で画面をスッキリさせるための流れをステップ形式で整理します。
まずは一時的にパネルを閉じるやり方を押さえたうえで、環境設定を使って次回以降も同じ状態を維持するためのポイントを順番に確認していきましょう。
現在のツール表示状態を把握する
最初に、自分の環境でどの位置に「すべてのツール」が表示されているかを確認します。
多くの環境ではPDFの右側に縦長のパネルとして表示されますが、バージョンによっては左側のサイドパネルと組み合わさっていることもあります。
どのパネルが実際に邪魔なのかを整理しておくと、このあと設定を変更したときに効果を判断しやすくなります。
右側パネルの×ボタンで一時的に隠す
もっとも簡単な方法は、「すべてのツール」と書かれたパネルの上部にある×アイコンをクリックして一時的にパネルを閉じるやり方です。
この操作だけで、そのとき開いているPDFではツールパネルが非表示になり、表示領域を広く使えるようになります。
一方で、単に閉じただけでは次に別のPDFを開いたときに再びパネルが表示される場合があるため、根本的な解決には環境設定側の調整も必要です。
環境設定からツールパネルの記憶を有効にする
AcrobatやAcrobat Readerには、ツールパネルの表示状態を次回以降も引き継ぐための設定項目が用意されています。
一般的にはメニューから環境設定を開き、「文書」カテゴリにある「文書を開くとき、すべてのツールパネルの最後の状態を記憶」といった項目をオンにする形です。
この設定を有効にしてからツールパネルを閉じてアプリを終了すると、次回以降も非表示の状態が維持されやすくなります。
PDFを閉じる前にツールパネルを畳んでから終了する
環境設定でツールパネルの状態を記憶するようにしても、最後にアプリを閉じたときの状態が基準になる場合があります。
そのため、PDFを閉じたりアプリを終了する前に「すべてのツール」パネルを×ボタンや矢印ボタンで畳んでおくことが重要です。
閉じた状態でアプリを終了することで、次回起動時も同じく非表示の状態からスタートしやすくなります。
再起動後に非表示状態が維持されているか確認する
設定を変更したあとは、一度アプリを終了してから改めて複数のPDFファイルを開き、すべてのツールが本当に非表示のままかどうかを確認します。
もし一部のPDFだけでパネルが再表示される場合は、文書内にナビゲーションパネルを表示させる設定が埋め込まれている可能性もあります。
その場合は、文書のプロパティやページ表示設定も合わせて見直す必要があります。
旧UIか新UIかを見分けて手順を調整する
Adobe Acrobatは2023年以降、新しいUIが順次展開されており、旧UIとはボタンの位置やメニューの名称が変わっています。
自分の画面上部に表示されているメニュー構成やハンバーガーメニューの有無を確認し、旧UI向けの説明なのか新UI向けの説明なのかを意識して手順を読み替えることが大切です。
UIの違いを意識しておけば、Web上の情報を参照したときにも「自分の画面と違う」と混乱せずに、相当する設定箇所を落ち着いて探せます。
自分の作業スタイルに合った表示パターンを決める
すべてのツールを非表示にすると画面はスッキリしますが、頻繁に使う機能がある場合は、完全に隠すよりも最小限のツールだけを残すほうが効率的なこともあります。
上部ツールバーに最低限のアイコンだけを残したり、コメントや注釈を多用する人は必要なパネルだけを開いておくなど、自分の作業スタイルに合わせてバランスを取ることが重要です。
何度か表示パターンを試しながら、もっともストレスなく作業できるレイアウトを探していくとよいでしょう。
Acrobat ReaderでPDFのすべてのツール非表示を基本から設定する
ここでは、無料版として利用者が多いAcrobat Readerで、PDFのすべてのツールを非表示にするための基本的な設定方法を整理します。
環境設定画面の開き方から、ツールパネルに関係する項目の意味まで押さえておくことで、バージョンが変わっても迷わず調整できるようになります。
環境設定画面を開く手順
まずはAcrobat Readerの環境設定画面を開き、ツールパネルの挙動を変えられる画面へアクセスします。
- アプリ上部のメニューバーを確認
- Windowsではハンバーガーメニューや編集メニューを選択
- macOSではAcrobatメニューから環境設定を選択
- 環境設定ダイアログで各種カテゴリを確認
環境設定はPDFごとの設定ではなくアプリ全体の動作を左右するため、変更内容は複数のファイルにまたがって影響する点も意識しておきましょう。
文書カテゴリでツールパネル関連の項目を見つける
環境設定ダイアログが開いたら、左側に表示されているカテゴリ一覧から「文書」などの名称の項目を探します。
多くのバージョンでは、この文書カテゴリの中に「文書を開くとき、すべてのツールパネルの最後の状態を記憶」のようなチェックボックスが用意されています。
この項目をオンにすることで、ツールパネルを閉じた状態で終了した場合に、その非表示状態を次回の起動時にも引き継ぎやすくなります。
主なツール表示関連項目の整理
文書カテゴリには、ツールパネルの記憶以外にもPDFの開き方に影響する設定が複数存在します。
代表的な項目を一覧で押さえておくと、表示トラブルが起きたときにも原因を絞り込みやすくなります。
| 項目名 | 主な役割 |
|---|---|
| 文書を開くとき、すべてのツールパネルの最後の状態を記憶 | ツールパネルの開閉状態を次回に引き継ぐ |
| 各文書のツールウィンドウを開く | PDFを開くたびにツールウィンドウを自動表示 |
| 前回のビュー設定を復元 | ズームやページ表示モードを再現 |
| ナビゲーションパネルの表示 | しおりやサムネイルの初期表示を制御 |
どの項目がオンになっているかを確認し、必要に応じて組み合わせを調整することで、すべてのツールを非表示にしたいときの再現性が高まります。
設定変更後に一度アプリを再起動する
環境設定で項目を変更したあとは、PDFを閉じてから一度Acrobat Reader自体を終了し、再度起動して動作を確かめるのがおすすめです。
バージョンによっては、アプリを再起動しないとツールパネルの記憶設定がうまく機能しないケースも報告されています。
複数のPDFを順番に開いてみて、すべてのツールが希望どおり非表示になっているかを丁寧に確認しましょう。
Adobe Acrobat新UIでPDFのツール表示を柔軟に切り替える
有料版のAdobe Acrobatでは、新しいUIへの切り替えが進んでおり、ツールパネルの位置や名称が従来と変化しています。
ここでは新UIを前提に、PDFのすべてのツールを非表示にする際の考え方や、旧UIとの違いを踏まえた操作のポイントを整理します。
新しいAcrobatエクスペリエンスの特徴を理解する
新UIでは、画面上部にクイックツールメニューが配置され、頻繁に使う機能へ素早くアクセスできるようになっています。
一方で、従来右側にあったツールパネルが左側や上部に配置されることもあり、旧UIの解説記事だけを頼りにすると画面構成の違いに戸惑いやすくなります。
新しいエクスペリエンスが有効になっているかどうかを確認し、自分の環境に合わせて手順を読み替える意識が大切です。
旧UIと新UIで異なる主な表示要素
旧UIと新UIでは、ツール関連のボタンやパネルの位置が変わっただけでなく、メニュー名も部分的に変更されています。
違いを一覧で把握しておくと、ネット上の情報を参照したときに「これは旧UI向けの説明だ」と瞬時に見極められます。
| 要素 | 旧UI |
|---|---|
| すべてのツールパネル | 右側固定のツールウィンドウ |
| クイックツール | 上部ツールバー内のカスタムアイコン |
| 環境設定への入り口 | 編集メニューやアプリメニューからのリンク |
| ナビゲーションパネル | 左側のしおりやサムネイルエリア |
自分の画面で表示位置を確認しながら、旧UIと新UIの説明を対応づけて読むと、PDFのすべてのツールを非表示にする具体的な位置も見つけやすくなります。
新UIで右側パネルを素早く閉じるコツ
新UIでも、多くの場合はパネル上部にある×アイコンや折りたたみ用の矢印をクリックすることで、すべてのツールを一時的に非表示にできます。
マウス操作に慣れてきたら、キーボードショートカットや右クリックメニューを併用して、表示の切り替えを最短手順で行うのも効率的です。
- パネル上部の×アイコンで即座に閉じる
- 矢印ボタンでスライドさせて畳む
- 表示メニューからツール関連の項目を切り替える
- クイックツールに必要な機能だけを残す
日常業務でよく使う操作から順にショートカットやボタン位置を覚えていくと、ツールの非表示と再表示をストレスなく切り替えられるようになります。
PDF閲覧を快適にするサイドパネルやツールバーの整理
PDFのすべてのツールを非表示にしても、左側のしおりパネルや上部のツールバー、下部のページナビゲーションなど、画面を占有する要素はほかにも多数存在します。
ここでは、それらの表示を整理することで画面をさらに広く使い、資料閲覧や編集のしやすさを高めるための視点をまとめます。
主なパネルとツールバーの種類を理解する
まずは、自分の画面に表示されているパネルやツールバーがどの種類に属するのかを整理しましょう。
それぞれの役割を把握しておくことで、「何を消してよいか」「何は残すべきか」の判断がしやすくなります。
| 表示要素 | 役割 |
|---|---|
| すべてのツール | 編集や変換など各種ツールへの入り口 |
| しおりパネル | 章立てやセクションへのジャンプ |
| サムネイル | ページ一覧から目的のページを選択 |
| 上部ツールバー | ズームやページ送りなどの基本操作 |
| 下部ステータスバー | ページ番号やズーム率の表示 |
どの要素が自分の作業にとって必須なのかを整理し、残すものと非表示にするものを切り分けることが、快適なPDF閲覧環境づくりの出発点になります。
用途別に残すべき表示要素を決める
PDFをどのような用途で使うかによって、必要な表示要素は変わります。
用途別に「残すと便利なパネル」と「非表示にしても問題ないパネル」を考えると、自分に合ったレイアウトが見えてきます。
- 閲覧中心ならすべてのツールと不要なパネルを非表示
- 注釈作業が多いならコメント関連のパネルを常時表示
- 資料レビューではしおりパネルを活用
- 画面が狭いノートPCではツールバーも最小限に整理
目的ごとに優先度を決めておくことで、PDFのすべてのツール非表示を基本としながらも、必要な機能だけを効率的に残せます。
PDFのすべてのツールが非表示にできないときの原因と対処法
設定を変更してもPDFのすべてのツールが非表示にならない場合、アプリ側の設定だけでなく、個別の文書やバージョンの違いが原因になっていることがあります。
ここでは、よくある原因とその対処法を整理し、どこから確認すればよいかの優先順位を示します。
ツールパネルの状態記憶が機能していないケース
環境設定でツールパネルの状態を記憶する項目をオンにしていても、うまく動作しないケースが報告されています。
その場合は、いったん設定をオフにしてアプリを再起動し、再度オンにしてからツールパネルを閉じて終了すると改善することがあります。
- 設定を一度オフにしてから再度オンにする
- ツールパネルを閉じた状態でアプリを終了する
- 別のPDFファイルでも同じ挙動か確認する
- 最新版へのアップデートを検討する
複数のPDFで同様の問題が起きる場合は、アプリ全体の設定やバージョンの問題である可能性が高くなります。
PDFファイル側の設定が優先されているケース
一部のPDFには、開くときに特定のパネルを表示するよう埋め込まれた設定が含まれていることがあります。
例えば「ナビゲーションパネルを開く」という指定がされている場合、アプリ側で非表示設定にしていても、文書の指示が優先されることがあります。
| 症状 | 考えられる要因 |
|---|---|
| 特定のPDFだけでツールが表示される | 文書プロパティに表示設定が埋め込まれている |
| しおりパネルだけが毎回開く | ナビゲーション関連の文書設定が有効 |
| 他のPDFでは問題が出ない | ファイルごとの設定や作成元アプリの違い |
問題が起きるPDFの文書プロパティを開き、初期ビューやナビゲーションパネルに関する設定がないかどうかを確認すると原因を絞り込みやすくなります。
バージョン差やOS差によるメニュー名称の違い
Web上の解説記事は、執筆された時点のバージョンに基づいていることが多く、自分の環境とはメニュー名が微妙に異なる場合があります。
そのため、「まったく同じ文言のメニューが見つからない」と感じたときは、類似した意味のメニュー名を探したり、英語版表記を手がかりにするのが有効です。
Windows版とmacOS版ではメニューの位置も異なるため、自分の環境に合わせて柔軟に読み替える意識を持つことで、PDFのすべてのツールを非表示にする手がかりが見つかりやすくなります。
PDFすべてのツール非表示で画面を整えて作業効率を上げよう
PDFのすべてのツールを非表示にする方法は、一時的にパネルを×ボタンで閉じるだけでなく、環境設定でツールパネルの状態を記憶させることで、次回以降も非表示状態を維持しやすくすることが重要なポイントです。
あわせて、しおりやサムネイル、上部ツールバーなど周辺の表示要素も整理することで、自分の作業スタイルに合ったスッキリしたレイアウトを作ることができます。
バージョンやUIの違いに戸惑うこともありますが、基本的な考え方は「不要なパネルを閉じ、必要なものだけを残す」というシンプルなものなので、この記事の手順を参考に自分の環境で少しずつ調整してみてください。

