Windowsでフォルダや外付けHDDにアクセスしたときに「ディレクトリ名が無効です」と表示されると、急に大事なデータに触れなくなって不安になります。
原因は機器の接触不良からファイルシステムの破損、ハードディスクの故障までさまざまで、やみくもに操作するとかえって状態を悪化させてしまうこともあります。
この記事では「ディレクトリ名が無効です」が出たときに、データを守りながら原因を切り分けていく具体的な直し方を、初心者にも分かりやすい順番で整理していきます。
Windows10やWindows11でよく起こるパターンを中心に、USBメモリや外付けHDD、SDカード、DVDなど媒体ごとの注意点もまとめているので、順番に試しながら読み進めてください。
「ディレクトリ名が無効です」が出たときの直し方7ステップ
ここでは「ディレクトリ名が無効です」が出たときに、多くのケースで効果がある7つの基本ステップを流れとして整理します。
一時的なシステムエラーを疑う
最初に考えたいのは一時的なシステムエラーや認識のタイミングずれです。
Windowsや接続機器が長時間動き続けていると、内部の一時ファイルやキャッシュが蓄積し、ストレージの認識に失敗することがあります。
この場合はパソコンの再起動や、外付け機器の電源を切ってから入れ直すだけで「ディレクトリ名が無効です」の表示が出なくなることもよくあります。
USBや外付けHDDの接触不良を切り分ける
USBメモリや外付けHDD、ポータブルSSDなどを使っている場合は、物理的な接触不良も代表的な原因です。
USBポート側の端子の汚れや緩み、USBハブの不調などで、一見つながっているように見えても正しく通信できていないことがあります。
別のUSBポートや別のUSBケーブルを試し、可能であれば別のパソコンにも接続してみて、機器側とパソコン側のどちらに問題があるかを切り分けましょう。
ファイル名やフォルダ名のルール違反を確認する
Windowsではファイル名やフォルダ名に使えない記号や予約語が決められており、これに違反していると「ディレクトリ名が無効です」が表示されることがあります。
特に「:」「*」「?」「<」「>」「|」などの記号や、「CON」「AUX」などの予約語を含んだ名前はエラーの原因になりやすいです。
また、深い階層にフォルダを作り続けてパス全体が長くなり過ぎると、パス長の制限に引っかかってアクセスできなくなるケースもあります。
ファイルシステムの破損を想定する
外付けHDDやUSBメモリを安全な取り外し操作をせずに抜いてしまったり、アクセス中に電源が落ちたりすると、ファイルシステムが破損してしまうことがあります。
このような論理障害が起きると、Windowsはディレクトリ構造を正しく読み取れず、「ディレクトリ名が無効です」と表示してアクセスを拒否することがあります。
症状として、エクスプローラーにドライブ自体は表示されるものの、ダブルクリックするとエラーが出る、という形で表れることが多いです。
ディスクドライバーやOSの不具合を確認する
ストレージを制御するディスクドライバーや、Windows本体の一部に不具合がある場合も、ディレクトリへのアクセスに失敗することがあります。
特定のデバイスだけでエラーが出るのではなく、似た種類のデバイスで同じトラブルが繰り返し起こる場合は、ドライバーやOS側のトラブルを疑うとよいです。
デバイスマネージャーで警告マークが出ていないかを確認し、必要に応じてドライバーの更新やWindows Updateを行うことが解決につながります。
光学ドライブやSDカード特有のトラブルを押さえる
DVDやBD、SDカードなどでは、メディア自体の汚れや劣化、カードリーダー側の相性など、特有の要因で「ディレクトリ名が無効です」が出ることがあります。
ディスクの傷や汚れを柔らかい布で拭き取り、別のドライブやカードリーダーで読み取れるかを試すと、メディア側の問題か機器側の問題かを判断しやすくなります。
古いカードリーダーやドライブだと新しい規格のメディアに対応しておらず、その結果としてエラーが表示されるケースもあります。
ハードウェア故障が疑われるケースを見極める
どのパソコンに接続しても同じストレージだけが認識されなかったり、異音や異常な発熱を伴ったりする場合は、ハードウェア故障の可能性が高くなります。
この状態で何度も再接続やフォーマットを試すと、残っているデータまで読み取れなくなるリスクがあります。
大切なデータが入っているストレージであれば、早い段階でデータ復旧業者への相談を検討することが、安全な選択になりやすいです。
エラーが出たときに最初に試したい簡単な確認
ここでは専門的な操作に入る前に、自分で簡単に試せる切り分けポイントを整理します。
接続機器とUSBポートを変えてみる
最も手軽で効果が期待できるのが、接続方法を変えるシンプルな確認作業です。
同じストレージでも、接続するポートやケーブルを変えるだけで「ディレクトリ名が無効です」が出なくなることがあります。
- 別のUSBポートに直接挿す
- USBハブを経由していれば一度外す
- 別のUSBケーブルに交換する
- 他の外付け機器を一時的に外す
これらを順番に試すことで、ポートやケーブルの不具合かどうかを簡単に見極められます。
パソコンと外付け機器を再起動する
一時的な認識エラーは、再起動だけで解消することも少なくありません。
パソコンをシャットダウンし、外付けHDDやUSBメモリに独立した電源がある場合は電源も切ってから、数十秒待って再度起動してみましょう。
起動後に改めてストレージを接続し、同じように「ディレクトリ名が無効です」が出るかどうかを確認します。
別のパソコンで認識するか確認する
同じストレージを別のパソコンに接続してみると、問題の所在を切り分けやすくなります。
別のパソコンでは正常に開ける場合は、元のパソコン側の設定やシステムに原因がある可能性が高いです。
逆にどのパソコンでも「ディレクトリ名が無効です」と表示される場合は、ストレージ自体のトラブルを疑って次のステップに進みます。
Windows上でできるエラー解消の操作
ここではWindowsの標準機能だけで実行できる代表的な対処方法を、分かりやすく整理します。
ディスクのエラーチェックを実行する
論理的なエラーが原因でディレクトリが読めない場合は、Windows標準のエラーチェック機能で修復できるケースがあります。
エクスプローラーで対象ドライブを右クリックし、プロパティからツールタブを開くとエラーチェック機能にアクセスできます。
| 操作場所 | エクスプローラーのドライブ右クリック |
|---|---|
| 選択メニュー | プロパティ → ツール |
| 実行機能 | エラーチェック |
| 所要時間の目安 | 数分〜数十分 |
| 注意点 | 途中で電源を切らない |
チェック中はパソコンの電源を切らず、完了メッセージが表示されるまで待つことが重要です。
CHKDSKコマンドで論理エラーを修復する
より詳細なチェックや修復を行いたい場合は、管理者権限のコマンドプロンプトからCHKDSKコマンドを利用する方法があります。
対象ドライブのドライブ文字を確認したうえで、「chkdsk X: /f」や「chkdsk X: /r」のようなコマンドを実行すると、論理エラーの検出と修復が試みられます。
処理には時間がかかることがあるため、ノートパソコンの場合は必ずACアダプターを接続し、途中で電源が落ちないようにしておきましょう。
ディスクドライバーやWindowsを更新する
デバイスマネージャーでストレージ関連の項目に警告マークが出ている場合は、ドライバー更新が有効な対処になります。
ディスクドライブやUSBコントローラーのプロパティからドライバーの更新を試し、あわせてWindows Updateで最新の状態にしておくと、既知の不具合であれば解消される可能性があります。
- デバイスマネージャーの警告マーク確認
- 各デバイスのドライバー更新
- Windows Updateの適用
- 再起動後の動作確認
更新後に一度再起動を行い、同じ操作で「ディレクトリ名が無効です」が再現するかどうかを見てください。
外付けHDDやUSBメモリでエラーが出るときの注意点
外付けHDDやUSBメモリは「ディレクトリ名が無効です」が出やすい機器なので、特有の注意ポイントを押さえておくことが大切です。
よくある原因と症状の対応早見表
外付けHDDやUSBメモリで発生しやすいパターンを、原因と症状の組み合わせで整理しておくと、次に取るべき行動を決めやすくなります。
| 症状 | ドライブは見えるが開けない |
|---|---|
| 想定原因 | ファイルシステムの破損 |
| 初動 | エラーチェックやCHKDSK |
| 別症状 | どのPCでも認識しない |
| 別原因 | ストレージ本体の故障 |
| 別初動 | 再接続を控えて復旧相談 |
自分の状況がどのパターンに近いかを照らし合わせることで、次に試すべき安全な対応が見えてきます。
フォーマットを選ぶ前にバックアップの可能性を探る
エラーが出たとき、Windowsから「フォーマットしますか」と促されることがありますが、すぐに実行するのは危険です。
フォーマットを行うと、たとえ後から復元ソフトを使ったとしても、復元できるデータ量や成功率は大きく下がってしまいます。
他のパソコンで読めるかどうかや、データ復旧ソフトで一時的に中身を確認できないかなど、フォーマット以外の選択肢を検討してから判断しましょう。
利用を続けるかどうかの判断基準を持つ
一度トラブルが発生した外付けストレージは、そのままメインの保存先として使い続けるにはリスクが高い場合があります。
重要なデータを救出できた場合でも、そのストレージはバックアップの補助用途や一時保存先にとどめ、メインの保存先は新しい機器に移すという判断が安全です。
特に異音や頻繁な認識エラーが見られる場合は、早めに交換を検討することで、将来の大きなトラブルを防ぎやすくなります。
SDカードやDVDで「ディレクトリ名が無効です」が出る場合
SDカードやDVDなどのメディアは、物理的な傷や汚れ、規格の違いなどが絡んでトラブルにつながることが多くなります。
SDカードの差し込みやカードリーダーを見直す
SDカードで「ディレクトリ名が無効です」が表示された場合は、まずカードがしっかり奥まで挿さっているかを確認します。
古いカードリーダーでは新しい大容量のSDXCカードに対応していないこともあるため、別のカードリーダーやパソコン本体のスロットで試してみると切り分けに役立ちます。
- 差し込みの深さ確認
- 別のカードリーダーでの動作確認
- 別パソコンでの認識確認
- 他のSDカードで同じ機器をテスト
他のカードでは問題なく使えるのに特定のカードだけエラーが出る場合は、そのカード側に問題がある可能性が高くなります。
DVDやBDメディアの傷や汚れをチェックする
光学ディスクは表面の傷や汚れに非常に敏感で、わずかなキズでもディレクトリ情報が読めなくなってエラーが出ることがあります。
柔らかい布で中心から外側に向かってやさしく拭き取り、それでも改善しない場合は別のドライブで読み取れるかどうかを試してみましょう。
複数のドライブで同じディスクだけエラーが出るときは、メディア自体の劣化が進んでいる可能性があります。
記録方式や互換性の違いも確認する
DVDのファイナライズが済んでいなかったり、特殊な記録方式で書き込まれていたりすると、別の機器では「ディレクトリ名が無効です」と表示されることがあります。
家庭用レコーダーで録画したディスクをパソコンで開こうとしてエラーが出る場合は、レコーダー側の取扱説明書でパソコン再生に対応しているかを確認することが大切です。
また、企業や学校で配布されたディスクの場合は、専用ソフトのインストールが前提になっているケースもあるため、案内文を読み直してみましょう。
データを守るために避けたい危険な対処と相談先
エラーを早く解決したい気持ちから、かえってデータを失ってしまう行動を取ってしまうことも少なくありません。
避けたい危険な操作を知っておく
「ディレクトリ名が無効です」が出ている状態で、次のような操作を繰り返すとデータの状態が悪化するリスクがあります。
- フォーマットを何度も試す
- エラーが出たまま大量の書き込みを行う
- 強制終了や電源オフを繰り返す
- 自己流でケースを開けて分解する
原因が特定できていない段階では、これらの操作は控え、データを保護することを優先してください。
バックアップの有無で方針を分ける
同じエラーでも、バックアップの有無によって最適な対応は変わります。
バックアップがしっかり取れている場合は、問題のストレージを初期化して使い続ける選択肢もありますが、バックアップがない場合はデータを守るために慎重な判断が必要です。
重要なデータにバックアップがないのであれば、無理に自分で修復を試し続けるよりも、早めに復旧の専門家に相談した方が結果的に安く済むこともあります。
データ復旧業者に相談するタイミング
異音がする、どのパソコンでも認識しない、エラーチェックやCHKDSKで改善の兆しがない、といった状況は専門業者に相談すべきサインです。
相談だけであれば無料のサービスも多く、状態を伝えることでおおよその復旧可能性や費用感を知ることができます。
復旧を依頼するかどうかは見積もりを聞いてから決められるので、まずは情報収集の一環として問い合わせてみるとよいでしょう。
エラーを焦らず順番に切り分けて安全に対処する
「ディレクトリ名が無効です」というメッセージは不安をあおりますが、原因を整理して順番に切り分ければ、慌てずに対処の道筋を描くことができます。
接続方法や別のパソコンでの動作確認といった簡単なチェックから始め、エラーチェックやCHKDSKなどの標準機能で改善を目指し、それでも難しい場合はデータ復旧の専門家に相談する、という流れを意識してみてください。
データを守ることを最優先にしつつ、一つひとつのステップを丁寧に試していくことで、「ディレクトリ名が無効です」のトラブルともうまく付き合っていけるはずです。

