Windows10でフォルダにパスワードをかける方法を探していると、やり方が多くてどれを選べばよいか迷ってしまいます。
実はWindows10ではフォルダ単体にシンプルなパスワード欄を追加する機能はありませんが、暗号化や圧縮ファイルなどを組み合わせれば実質的に同じ効果を得られます。
この記事では標準機能と無料ツールを中心に、家庭や仕事で使いやすい三つの代表的な方法と、その選び方のポイントを丁寧に整理していきます。
最後まで読めば、自分の用途に合った安全なフォルダ保護のやり方が一つに決まり、迷う時間を減らしてすぐに実践できるようになります。
Windows10でフォルダにパスワードをかける方法3つ
ここではWindows10ユーザーが現実的に選べる三つの代表的な方法を整理し、それぞれの手順と向いている場面を確認していきます。
それぞれに長所と短所があるため、一つの方法にこだわるのではなく、用途に応じて組み合わせて使うことを前提に考えると失敗しにくくなります。
圧縮ファイルにパスワードを設定する手順
最も手軽な方法が対象のフォルダを圧縮ファイルにまとめ、圧縮時にパスワードを設定するやり方です。
Windows標準の圧縮機能では強力な暗号化を選べないため、7-Zipなどの無料ソフトを使って暗号化付きの圧縮ファイルを作るのが実用的です。
具体的には保護したいフォルダを右クリックし、7-Zipからアーカイブ作成を選び、暗号化方式をAESなどにしたうえでパスワードを入力して圧縮します。
圧縮後は元のフォルダを削除または別の場所へ移動し、暗号化された圧縮ファイルだけを残すことで、パスワードを知らない人が中身を見られない状態にできます。
メール添付やオンラインストレージでの共有が多い場合、この方法はそのまま共有にも使えるので非常に相性がよいです。
EFS暗号化でフォルダを保護する手順
Windows10 Proなど一部のエディションでは、EFSと呼ばれる暗号化機能を使ってフォルダを保護できます。
ファイルエクスプローラーでフォルダを右クリックし、プロパティから詳細設定を開き、内容を暗号化してデータを保護するにチェックを入れるだけで暗号化が有効になります。
このときフォルダに格納されたファイルは、自分のユーザーアカウントでログインしているときだけ自動的に読み書きできるようになります。
逆に言えば、別のユーザーアカウントや他のパソコンへそのままコピーしても、中身は簡単には読み取れない状態になるということです。
ただしWindows10 HomeではEFSが利用できないため、自分のエディションを事前に確認してから検討する必要があります。
BitLockerでドライブを暗号化する手順
フォルダ単位ではなくドライブ全体を守りたい場合は、BitLockerによるドライブ暗号化が選択肢になります。
コントロールパネルや設定アプリからBitLockerの設定画面を開き、対象ドライブに対してBitLockerを有効にすると、起動時またはドライブ接続時にパスワードやPINの入力が必要になります。
USBメモリや外付けHDDに対してBitLockerを有効にしておけば、万が一紛失してもドライブのパスワードを知らない人が中身のデータを読み取ることは難しくなります。
一度暗号化を開始すると完了まで時間がかかるため、作業はパソコンを長時間使わないタイミングで行うのがおすすめです。
また復旧キーがないと自分でも開けなくなるため、必ず安全な場所にバックアップしておくことが重要です。
標準機能だけで守れるケース
必ずしも特別な暗号化や圧縮を使わなくても、状況によってはWindows10の標準機能だけで十分な場合があります。
例えば自宅の共有パソコンでも、ユーザーアカウントを分けてログインパスワードを設定し、他人のユーザーフォルダへアクセスさせない運用を徹底すれば、ある程度のプライバシーは守れます。
ファイルやフォルダのアクセス権限を調整して、特定ユーザーだけ読み書きできるようにする方法も有効です。
ただし物理的にパソコンを持ち出されるリスクや、ストレージを直接読み取られるケースには弱いため、持ち出し前提の機密データには暗号化と併用した方が安心です。
標準機能のみで済ませるかどうかは、守りたい情報の重要度や、想定している相手のレベルを冷静に考えて決めるとよいでしょう。
外部ソフトを使ったフォルダ保護の概要
標準機能だけでは不安な場合や、もっと直感的にフォルダへパスワードをかけたい場合は、専用の暗号化ソフトやフォルダロックソフトを利用する方法があります。
これらのソフトはパスワード付きの仮想ドライブを作成したり、指定フォルダをまとめて見えなくしたりと、初心者にも分かりやすい操作画面を用意しているものが多いです。
一方でソフトごとに暗号化の仕組みや互換性が異なるため、信頼できる開発元かどうかや、Windows10の最新バージョンに対応しているかを事前に確認することが欠かせません。
無料版と有料版が用意されているケースも多く、家庭の軽い利用なら無料版で十分でも、業務利用や大量データの保護には有料版が適していることがあります。
外部ソフトを選ぶときは、後述する安全性と運用面のポイントをよく理解したうえで導入するようにしましょう。
Windows10標準機能でできるフォルダ保護の仕組み
ここではWindows10に最初から備わっている保護機能に絞って、どこまでフォルダを守れるのかを整理します。
追加ソフトを入れたくない場合や、会社のポリシーでサードパーティ製ツールが禁止されている環境では、標準機能を正しく使いこなすことが特に重要です。
ログインパスワードによる保護の基本
パソコンの電源を入れたときに求められるログインパスワードは、すべてのデータを守る最初の防波堤です。
このパスワードが推測されやすいものだったり、画面の前に放置している時間が長かったりすると、どれだけフォルダを暗号化しても安全性は大きく損なわれます。
スリープからの復帰にもパスワードを求める設定にしておくことで、席を外している間に他人が勝手に操作するリスクを下げられます。
また家族や同僚と同じアカウントを使い回すのではなく、ユーザーごとにアカウントを分けておくことも重要な前提条件になります。
フォルダのパスワード保護を考えるときは、まずログインパスワードの強化と運用習慣の見直しから始めるべきだと意識しておきましょう。
EFSが使えるエディションの違い
EFS暗号化は便利な機能ですが、すべてのWindows10で利用できるわけではありません。
一般的にHomeエディションではEFSが無効で、ProやEnterpriseなど上位エディションでのみ利用できる仕様になっています。
自分のパソコンがどのエディションかは設定アプリのバージョン情報から確認できるため、まずはそこを見てから具体的な手順に進むのがおすすめです。
使えるエディションと使えないエディションの違いを、簡単な表で整理してみましょう。
| エディション | 特徴的なポイント |
|---|---|
| Windows10 Home | EFSは非対応でフォルダ暗号化に標準機能のみでの利用は難しい |
| Windows10 Pro | EFSとBitLockerが利用でき業務PC向けの高度な保護が可能 |
| Enterpriseなど上位版 | 大規模運用向けでポリシー管理と併せた厳格な暗号化が前提 |
BitLockerが向いている場面
BitLockerはフォルダではなくドライブ単位で暗号化する仕組みのため、向いている使い方と向いていない使い方を整理しておくことが大切です。
特にノートパソコンや持ち運び用の外付けドライブでは、紛失や盗難時のリスクを大きく下げられるため優先度が高くなります。
一方で常に電源を入れっぱなしの据え置きパソコンや、共有サーバーでは別の対策の方が適しているケースもあります。
代表的な適した場面を箇条書きで確認しておきましょう。
- 持ち運びが多いノートパソコンの内部ドライブ
- USBメモリや外付けHDDなど移動が多い記録媒体
- 社外に持ち出す資料や顧客情報を含むデータ
- 物理的な盗難リスクが高い環境で利用しているパソコン
標準機能の特徴
Windows10の標準機能は追加コストがかからない一方で、エディションや運用ルールに強く依存するという特徴があります。
ログインパスワードやユーザーアカウントの分離といった基本が整っていれば、EFSやBitLockerを組み合わせることでかなり強固な防御が実現します。
しかしユーザーアカウントを共有していたり、復旧キーの管理が曖昧だったりすると、暗号化自体が思わぬトラブルの原因になることもあります。
標準機能を使う場合は、技術的な設定だけでなく運用面のルールも含めてセットで考えることが欠かせません。
そのうえで足りない部分を外部ソフトで補うという発想を持っておくと、過剰な導入や無用なリスクを避けられます。
無料ソフト・圧縮ファイルでフォルダを守るポイント
ここからはWindows10標準機能だけでは物足りない場合に、無料ソフトや圧縮ファイルを使ってフォルダを保護する際の具体的なポイントを見ていきます。
導入が簡単な一方で、選び方や設定を誤ると安全性が下がってしまうため、ツールごとの特徴を理解したうえで慎重に使うことが重要です。
圧縮ファイルでフォルダを守る流れ
圧縮ファイルを使う場合、基本の流れはフォルダを圧縮し、その圧縮ファイルに対してパスワード付きの暗号化を設定するというものです。
7-ZipやWinRARなど多くのソフトでは、フォルダを右クリックしてアーカイブ作成メニューを開き、そこからパスワード欄と暗号化方式を指定できるようになっています。
暗号化方式としてAESなどを選べる場合は、互換性を確認しつつより安全な設定を優先するのが無難です。
暗号化付きの圧縮ファイルを作成したら、テストとして一度解凍してみて、正しくパスワードが求められることを確認しておきましょう。
フォルダを頻繁に更新する場合は、更新タイミングごとに新しい圧縮ファイルを作り直す運用も検討してください。
7-Zipなどのソフトを選ぶ基準
フォルダ保護用のソフトを選ぶときは、知名度だけでなく安全性やメンテナンス状況にも目を向ける必要があります。
特に無料ソフトは長期間更新されていないものもあるため、最新のWindows10に対応しているかどうかを確認することが重要です。
選び方の目安となるポイントを一覧で整理してみましょう。
- 公式サイトが明確で配布元が信頼できること
- 最近まで更新履歴があり最新版が提供されていること
- Windows10の最新バージョンでの動作実績があること
- 暗号化方式としてAESなど強度の高い方式を選べること
- 日本語環境での利用情報やサポート情報があること
これらの条件を満たすソフトを選べば、長期的にも安心して使い続けやすくなります。
暗号化方式の選び方
暗号化付きの圧縮ファイルや専用ソフトを使うときは、どの暗号化方式を選ぶかも重要な判断ポイントです。
一般的に古いZip方式だけの暗号化よりも、AESなどの方式の方が安全性が高いとされています。
一方で相手の環境によっては古い形式しか開けない場合もあるため、用途に応じて安全性と互換性のバランスを取る必要があります。
代表的な方式と特徴を簡単な表にして整理しておきます。
| 暗号化方式 | 特徴的なポイント |
|---|---|
| Zip標準暗号化 | 古くからある方式で互換性は高いが安全性はやや低め |
| AES方式 | 強度が高く現在の主流でセキュリティ重視の用途に向く |
| 独自方式 | ソフトごとの仕様に依存し他ツールとの互換性に注意が必要 |
どの方式を選んでも、最終的な安全性はパスワードの強度にも大きく左右されることを忘れないようにしましょう。
無料ソフトを業務で使う際の注意点
家庭利用では便利な無料ソフトも、業務で使う場合は社内ルールや情報セキュリティポリシーとの整合性を必ず確認する必要があります。
会社によっては、未承認のソフトウェアを業務用パソコンにインストールすること自体が禁止されていることも少なくありません。
また業務上の機密情報を扱う場合、そのソフトがどのように暗号鍵や設定情報を保存しているかを把握できないと、万が一の情報漏えいリスクを正しく評価できません。
業務での利用を検討する場合は、情報システム部門や上長と相談し、必要であれば有償の企業向け製品や、標準機能だけで完結する運用へ切り替える判断も視野に入れましょう。
一度導入したソフトを後から撤去するのは負担が大きいため、最初の判断を慎重に行うことが結果的に安全で効率的です。
フォルダにパスワードをかける前の運用ルール
どの方法でフォルダにパスワードをかけるにしても、事前に運用ルールを決めておかなければ、思わぬトラブルや情報ロスの原因になってしまいます。
ここでは技術的な手順よりも一歩手前の段階として、パスワード管理やバックアップ、共有方法など運用面のポイントを整理しておきます。
パスワード管理のコツ
フォルダ保護のパスワードは、推測されにくく自分が無理なく管理できることが理想です。
誕生日や電話番号など個人情報に直結する数字列を使うと、他人から当てられやすくなるため避けるべきです。
英大文字と小文字、数字、記号を適度に混ぜたフレーズを使うと、安全性を高めやすくなります。
複雑なパスワードをいくつも覚えるのが難しい場合は、信頼できるパスワードマネージャーを利用する方法も選択肢になります。
どの方法を選ぶにしても、同じパスワードを他サービスと使い回さないという基本だけは必ず守るようにしましょう。
- 個人情報そのものをパスワードにしないこと
- 英数字と記号を混ぜた長めのフレーズを使うこと
- パスワードマネージャーの利用も検討すること
- 他サービスとの使い回しを避けること
復旧キー保管のポイント
EFSやBitLockerなどの暗号化機能を使う場合、復旧キーや証明書の扱いが非常に重要になります。
復旧キーを失うと、自分自身であっても暗号化されたフォルダやドライブにアクセスできなくなる可能性があります。
一方で復旧キーをパソコン内部にだけ保存していると、

