突然、Webページに「ERR_NAME_NOT_RESOLVED」と表示されて困った経験はありませんか。
一見、理由が分かりにくいこのエラーですが、ネットワークやDNS設定、セキュリティソフトなど、さまざまな原因が考えられます。
適切な対処法さえ知っていれば、慌てずにエラーを解消できる可能性が高まります。
この記事では、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDの具体的な原因とその見分け方、今すぐ実践できる解決策を初心者にも分かりやすく丁寧に解説します。
スマホやWordPressサイト運営者向けの対策もご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてください。
ERR_NAME_NOT_RESOLVEDのエラー原因を特定し解決する方法

ERR_NAME_NOT_RESOLVEDは、Webサイトにアクセスしようとした際に発生することがあるエラーで、主にドメイン名の解決に失敗した場合に表示されます。
このエラーは様々な原因が考えられるため、原因ごとに対策法を理解し、順番に確認していくことが重要です。
インターネット接続の不安定さ
まず、パソコンやスマートフォンがインターネットに正しく接続されていないと、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーが表示されます。
Wi-Fiの信号が弱かったり、LANケーブルが外れていたり、モバイルデータがオフになっている場合にも発生しやすいです。
他のWebサイトにもアクセスできない場合は、接続トラブルを疑いましょう。
ルーターの再起動や、機器の再接続を試すと症状が改善するケースがあります。
DNSキャッシュの破損や古さ
パソコンやスマートフォンには、Webサイトのアドレス−IPアドレス対応情報(DNSキャッシュ)が一時的に保存されています。
このキャッシュが破損したり古くなったりすると、正しいサイトへアクセスできず、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーが起こることがあります。
- Windowsの場合:「ipconfig /flushdns」をコマンドプロンプトで実行する
- Macの場合:「sudo dscacheutil -flushcache」や「sudo killall -HUP mDNSResponder」などをターミナルで使う
- スマートフォンなら端末の再起動でキャッシュクリアが可能
これらの操作でDNSキャッシュをクリアし、問題解決が試せます。
DNSサーバー設定のミスや障害
DNSサーバーは、ドメイン名をIPアドレスに変換する役割を担っています。
PCやルーターで指定しているDNSサーバーが間違っている、あるいはサーバーに障害が発生している場合、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーの原因となります。
状況 | 対応策 |
---|---|
DNSサーバーを手動設定している | Google Public DNS(8.8.8.8, 8.8.4.4)やCloudflare(1.1.1.1)など信頼性の高いDNSに切り替える |
全ての端末で同じエラーが出る | ルーターやISP提供のDNSの障害を疑い、別のDNSを指定してみる |
ブラウザやシステムのキャッシュ問題
Webブラウザやシステムが持つ一時的なキャッシュ情報が原因でドメインが正常に解決できなくなることもあります。
ブラウザのキャッシュやCookieを削除すると、正常に表示できることがあります。
また、別のブラウザでアクセスしてみるのも有効な確認方法です。
セキュリティソフト・ファイアウォールによるブロック
セキュリティソフトやファイアウォールが、危険だと判断してサイトへのアクセスをブロックしているケースがあります。
これが原因の場合、一時的にセキュリティソフトをオフにしたり、除外設定を見直すとエラーが解消することがあります。
ただし、設定の変更は自己責任で慎重に行いましょう。
hostsファイルの設定ミス
WindowsやMacにあるhostsファイルで、特定のドメイン名とIPアドレスを固定することができます。
しかし、誤った記述や古い情報が残っていると、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーを引き起こすことがあります。
hostsファイルを開き、余計な記述や間違いがないか確認してみることが大切です。
プロキシやVPNの影響
インターネット接続にプロキシサーバーやVPNを利用している場合、その設定の不具合や接続トラブルから、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDが起こることがあります。
プロキシやVPNを一時的に無効化して、問題が解消するかどうか確認してみましょう。
場合によっては、別のVPNサーバーに接続することで解決することもあります。
ドメイン自体のDNSトラブル
アクセスしようとしているWebサイトのドメインに、サーバー側のDNS設定ミスや反映遅延が発生していることもあります。
この場合、ユーザー側でできることは限られていますが、時間をおいて再度アクセスしてみましょう。
もし自分で管理しているWebサイトなら、ドメイン管理会社でDNS設定を確認してください。
マルウェアやウイルス感染
パソコンやスマートフォンがマルウェアやウイルスに感染していると、DNS設定を改ざんされるケースがあります。
これが原因でERR_NAME_NOT_RESOLVEDのエラーが繰り返し表示されることがあります。
信頼できるセキュリティソフトでフルスキャンを実行し、感染が疑われる場合は駆除を行いましょう。
ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーを今すぐ解消する具体的な対処手順

ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーは、主にウェブサイトのドメイン名が正しく解決されない場合に発生します。
このエラーが表示される原因は様々ですが、基本的な手順を順番に試すことで多くのケースで解決できます。
ここでは、効果的な対処法を一つずつ紹介します。
ルーターやデバイス本体の再起動
まず最初に試してほしいのが、デバイスやルーターの再起動です。
一時的なネットワークの不具合が原因のことも多く、簡単に改善する場合があります。
パソコンやスマホを一度電源オフにしてから再起動し、ルーターの電源も数分間切って再接続するとよいでしょう。
DNSキャッシュのクリア(パソコン・スマホ別)
DNSキャッシュに古い情報が残っていると、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーが出やすくなります。
パソコンとスマホでの主なDNSキャッシュクリア方法は次の通りです。
- Windows:コマンドプロンプトから「ipconfig /flushdns」と入力
- Mac:ターミナルで「sudo dscacheutil -flushcache」と入力
- iPhone:機内モードのオン・オフでリセット
- Android:設定→ネットワーク設定リセット
これで多くの場合、DNSの問題が解消されます。
ブラウザのキャッシュ・Cookieの削除
ブラウザが古いキャッシュやCookieを保持していると、サイトに正しくアクセスできないケースがあります。
ブラウザの設定画面からキャッシュやCookieを削除し、再度アクセスを試してみましょう。
操作方法はブラウザによって異なりますが、「履歴」や「プライバシー」設定内に削除の項目があります。
DNSサーバーの変更(Google Public DNS・Cloudflare DNSなど)
契約している通信事業者のDNSサーバーが原因の場合、DNSサーバーを変更することで解決することがあります。
有名なパブリックDNSサーバーにはGoogle Public DNSやCloudflare DNSがあります。
DNSサーバー名 | アドレス |
---|---|
Google Public DNS | 8.8.8.8 / 8.8.4.4 |
Cloudflare DNS | 1.1.1.1 / 1.0.0.1 |
パソコンやスマホ、ルーターのネットワーク設定からDNSサーバーのアドレスを手動で入力してください。
セキュリティソフト・ファイアウォールの一時的停止
セキュリティソフトやファイアウォールの設定が原因で通信が遮断され、エラーとなっていることもあります。
一時的にソフトウェアをオフにして問題が解決するかを試すことで、原因の特定につながります。
ただし、停止中は危険なので、外部サイトの閲覧は控えましょう。
hostsファイルの編集と確認
パソコンのhostsファイルに誤った記述があると、特定のサイトでDNS解決ができなくなる場合があります。
メモ帳やテキストエディタでhostsファイルを開き、関連する記述がないかチェックしましょう。
不要な記載や誤りを見つけたら、バックアップを取ったうえで削除しましょう。
プロキシ/VPNのオフ
VPNやプロキシを利用している場合、これらが通信の邪魔をしていることがあります。
一度すべてオフにして、サイトにアクセスできるか確認しましょう。
VPNやプロキシは設定画面から簡単に無効化できます。
ネットワーク設定のリセット
上記の方法でも解決しない場合は、ネットワーク設定のリセットを試しましょう。
パソコンではネットワーク設定のリセット機能やコマンドを利用し、スマホでは設定から「ネットワーク設定をリセット」を選べます。
リセット後は再度Wifi情報などを入力する必要がありますが、多くのトラブルが解消します。
Android・iPhoneでERR_NAME_NOT_RESOLVEDが出る場合の対処法

AndroidやiPhoneでERR_NAME_NOT_RESOLVEDというエラーが表示された場合、いくつかの原因が考えられます。
このエラーは、端末がWebサイトのアドレスを正しく解決できないときに発生します。
モバイル端末でこの問題が出たときは、いくつかの方法で解決を試みることができます。
ここでは、代表的な対処法を紹介します。
モバイルデータとWi-Fiの切り替え
まず最初に、接続環境を確認しましょう。
Wi-Fiに接続している場合は、一度Wi-Fiをオフにしてモバイルデータ通信に切り替えてみてください。
逆にモバイルデータ通信中であれば、Wi-Fiに接続しなおすのも効果的です。
ネットワークの切り替えにより、一時的な通信障害やDNSの問題が解消されることがあります。
- Wi-Fiルーターの再起動も試してみる
- 公共Wi-Fiの場合はログイン認証画面が表示されていないか確認する
- データ通信量の制限や速度制限がかかっていないか確認する
端末のDNS設定確認と変更
ERR_NAME_NOT_RESOLVEDはDNSサーバーの不具合で発生することが多いです。
スマートフォンではWi-Fi利用時や一部のAndroid端末でDNS設定の変更が可能です。
下記の表で、AndroidとiPhoneのDNS設定方法の違いをまとめました。
端末 | DNS設定方法 |
---|---|
Android | Wi-Fi詳細設定や「プライベートDNS」から設定 |
iPhone | Wi-Fiネットワーク設定からカスタムDNSを入力 |
Googleの「8.8.8.8」やCloudflareの「1.1.1.1」などのDNSサーバーを指定することで、問題が解消されることもあります。
設定変更後は、端末の再起動も忘れずに行ってください。
ブラウザアプリの再起動・キャッシュ削除
使用しているブラウザアプリに問題がある場合もエラーが発生します。
まずはブラウザアプリを完全に終了してから、再度開いてみましょう。
また、ブラウザのキャッシュが原因でDNSエラーとなるケースもあるため、キャッシュやCookieの削除も効果的です。
最近インストール・アップデートした拡張機能やアプリが影響していないかも確認しましょう。
セキュリティアプリの影響確認
ウイルス対策やセキュリティアプリがインターネット通信をブロックしている場合、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーが表示されることがあります。
セキュリティアプリが動作している場合は、一時的に無効化してみてエラーが消えるか確認してください。
もし原因がセキュリティアプリにあった場合は、設定を見直したり別のアプリに切り替えることを検討しましょう。
WordPress管理者がERR_NAME_NOT_RESOLVEDでサイト表示不可になった時のポイント

WordPressサイトを運用していると、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDというエラーでサイトが表示できなくなる場合があります。
このエラーはドメイン名の解決に失敗していることが主な原因です。
こうした状況に直面した際には、いくつかのポイントを的確にチェックし、早急に解決策を講じることが重要です。
ここでは、エラー発生時に確認したい主な項目と、その対処の流れを紹介します。
ドメイン設定の確認
まず最初に、ドメイン自体の有効性を確認しましょう。
ドメインの有効期限が切れていないか、他の設定に問題がないか、管理画面などでチェックしてください。
設定ミスや失効によってドメインが無効になっている場合、サーバーにアクセスできなくなり、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDが発生します。
- ドメインの有効期限
- Whois情報の正確性
- 登録者情報の整合性
ドメイン会社の管理画面やWhoisサービスを使えば簡単に調べられます。
DNSレコードの状況確認
次に、DNSレコードの設定状況および伝播状況を確認しましょう。
DNSレコードにミスがあったり、変更がインターネット上に反映されていないタイミングでは、ドメインが正しいサーバーを指さずエラーが発生します。
代表的なDNSレコードは以下の通りです。
レコード種別 | 用途 |
---|---|
Aレコード | IPアドレスとの紐付け |
CNAMEレコード | 別ドメイン名との紐付け |
MXレコード | メールサーバー情報の登録 |
DNSレコードの反映には最大72時間程度かかる場合もあるので、設定変更後はしばらく待って再確認するのがポイントです。
SSL・DNSSECの設定見直し
SSL(HTTPS化)やDNSSEC(DNSセキュリティ拡張)の設定が正しくない場合も、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDの原因となることがあります。
SSL証明書が期限切れのときや、DNSSECの鍵情報が一致していないとドメインの解決が妨げられます。
SSL証明書の有効期限、正しい設置先、そしてDNSSECの設定状態もあわせて確認しましょう。
設定の際は、証明書発行元やサーバー管理者のガイドラインに従うのが安全です。
サーバー側の障害有無チェック
ドメインやDNSの設定に問題がなくても、サーバー本体側に障害やメンテナンスが発生していればサイトは表示できません。
レンタルサーバーやクラウドサービス各社の障害情報ページを確認したり、お知らせメールが届いていないかをチェックしましょう。
サーバーへのpingテストや、ステータスページの確認も役立ちます。
サーバー会社によってはリアルタイムで障害情報を公開している場合も多いです。
万が一サーバー障害の場合は、解決まで待つ必要があります。
他の代表的なDNSエラーとの違い

ERR_NAME_NOT_RESOLVEDは、アクセスしようとしたウェブサイトのドメイン名がIPアドレスに変換できない、つまりDNS(ドメインネームシステム)による名前解決が失敗した場合に発生するエラーです。
DNSエラーには他にもいくつかの代表的なものがあり、それぞれ発生する原因や対処法が異なります。
以下で、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDと混同されやすい他のエラーの違いについて説明します。
ERR_CONNECTION_TIMED_OUT
ERR_CONNECTION_TIMED_OUTは、ウェブサイトのサーバーにアクセスしようとした際、一定時間内に応答が得られなかった場合に発生するエラーです。
このエラーは、ネットワークの混雑やサーバー側の監視設定、ファイアウォールの影響などが原因となります。
ERR_NAME_NOT_RESOLVEDがDNS(名前解決)に関する問題なのに対し、ERR_CONNECTION_TIMED_OUTはサーバーとの通信が成立しないことが主な理由です。
- DNSの問題:ERR_NAME_NOT_RESOLVED
- 通信がタイムアウト:ERR_CONNECTION_TIMED_OUT
ERR_CONNECTION_CLOSED
ERR_CONNECTION_CLOSEDは、ウェブサイトのサーバーとの接続そのものは一度成立したものの、その後サーバー側から強制的に接続が切断されてしまった場合に発生します。
たとえば、サーバー側で何らかのセキュリティルールによってアクセスが遮断された場合や、ネットワーク機器の設定によって意図的にセッションが終了された際などにこのエラーを見ることがあります。
下記の表で、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDとの主な違いをまとめています。
エラー名 | 主な原因 | 発生タイミング |
---|---|---|
ERR_NAME_NOT_RESOLVED | DNSの名前解決失敗 | サイトアクセス開始時 |
ERR_CONNECTION_CLOSED | サーバー側から接続切断 | 通信途中または通信開始直後 |
ERR_CONNECTION_RESET
ERR_CONNECTION_RESETは、サーバーとの接続開始後、何らかの理由で接続がリセット(リセットは接続を強制的にリセットするTCPの動作)されたときに現れるエラーです。
例えば通信経路上のルーターやプロバイダの仕様、またはアクセス障害による一時的な接続トラブルなどが原因となることがあります。
ERR_NAME_NOT_RESOLVEDはそもそもドメイン名が変換できない状態ですが、ERR_CONNECTION_RESETは通信経路が途切れたことによるものです。
再発防止のため日常的にできるポイント

ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーを繰り返し発生させないためには、普段からいくつかの点に注意してインターネットを利用することが大切です。
ここでは、日常的にできる予防策について紹介します。
公共Wi-Fi利用時の注意点
外出先で提供されている無料のWi-Fiは便利ですが、セキュリティ面でリスクがあります。
特に通信が暗号化されていないWi-Fiスポットでは、第三者が通信内容を盗み見たり、接続先情報を書き換えたりする可能性があります。
- 接続先が信頼できるWi-Fiであることを確認する
- 重要なデータのやり取りを控える
- VPNサービスを活用して通信を保護する
これらのポイントをおさえておくことで、ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーだけでなく、さまざまなトラブルから自分を守ることができます。
OS・ブラウザの最新化
パソコンやスマートフォンのOS、そして普段使用しているブラウザは定期的にアップデートが配信されています。
古いバージョンのままだとセキュリティホールが残っていたり、新しいインターネットの仕組みに対応できなかったりするため、エラーが発生しやすくなります。
アップデート項目 | 更新頻度目安 |
---|---|
OS(Windows/Mac/Linux) | 毎月または自動更新を推奨 |
ブラウザ(Chrome/Edge/Firefoxなど) | 随時自動更新 |
スマートフォンOS | 新しいバージョンが出たタイミングで |
アップデート通知を見逃さないようにし、必要に応じて手動で確認するクセをつけましょう。
不要な拡張機能やソフトの整理
ブラウザやパソコンには、さまざまな拡張機能やソフトウェアを追加できる機能があります。
しかし、長期間使っていない拡張機能や心当たりのないソフトウェアが入っていると、動作不良やエラーの原因になりやすいです。
定期的にインストールされているものを見直し、不要なものはアンインストールすることが大切です。
また、必要な拡張機能も公式ストアから入手したものかチェックし、安全性に不安があるものは使わないようにしましょう。
この記事で解決できるERR_NAME_NOT_RESOLVED対策の効果まとめ

ERR_NAME_NOT_RESOLVEDエラーが発生した場合でも、適切な対策をとることで多くのケースで問題を解決できます。
この記事で紹介した対策を実践することで、インターネット接続時のストレスや作業効率低下を防ぐことが可能です。
特にDNS設定の見直しやキャッシュのクリア、ネットワーク環境の確認などは、初心者でも簡単に取り組める方法ばかりです。
万が一問題が解決しない場合でも、原因の切り分けに役立つノウハウも得られます。
トラブル発生時には焦らず、この記事の方法を順番に試すことで安全に改善につなげていきましょう。
本記事の対策を参考に、快適なインターネット環境を維持してください。