Start PXE over IPv4 が出て起動しないときの対処法5選|原因の切り分けとBIOS設定を押さえて大事なデータを守ろう!

白いノートパソコンとスマートフォンを操作するビジネスマンの手元
ネットワーク

パソコンの電源を入れたときに「Start PXE over IPv4」という英語のメッセージが出て、Windowsがまったく起動しないとかなり不安になりますよね。

この表示はウイルスではなく、パソコンがネットワークから起動しようとして失敗している状態を示す専門用語です。

実際には起動順序の設定ミスやハードディスクの不具合など、いくつかの典型的な原因に整理できます。

この記事ではメッセージの意味から原因の切り分け、BIOS設定の見直し手順までを順番に確認できるように解説していきます。

慌てて電源を切り続ける前に、一つずつ落ち着いて対処していきましょう。

Start PXE over IPv4 が出て起動しないときの対処法5選

木製デスクに置かれた閉じたノートパソコンとマグカップとランタン

まずは「Start PXE over IPv4」が出たときに自分で試せる代表的な対処法を五つに整理し、どこから取り組めばよいかの全体像をつかみましょう。

メッセージの意味を理解する

最初に「Start PXE over IPv4」という表示が何を意味しているのかを知っておくと、その後の作業の不安がかなり減ります。

PXEはネットワーク経由でOSを起動するための仕組みで、IPv4はその通信で使うIPアドレスのバージョンを指しています。

通常の家庭用PCや仕事のPCではハードディスクやSSDから起動するのが当たり前なので、このメッセージが出るときは内蔵ストレージから起動できなかったサインと考えられます。

つまりメッセージ自体は故障のお知らせではなく、起動に失敗した結果として最後に試している起動方法を表示しているにすぎません。

この前提を押さえておけば、原因を「ネットワーク」ではなく「起動ストレージや設定」の側に探すべきだと分かります。

一時的な誤動作を切り分ける

いきなりBIOS設定を大きく変更する前に、一時的な誤動作かどうかを簡単な手順で切り分けておきましょう。

まず電源ボタンを長押しして完全に電源を切り、ACアダプタや電源ケーブルを抜いて数十秒ほど放置します。

ノートPCの場合は可能であればバッテリーも外し、電源ボタンを数回押して内部の電気を放電させてから、再度接続して電源を入れてみます。

このときUSBメモリや外付けHDDなどの外部機器はいったんすべて外して、内蔵ストレージだけの状態で起動させるのがポイントです。

これだけで正常に起動する場合は、外部機器や一時的なフリーズが原因だった可能性が高く、深刻なハードウェア故障ではないと考えられます。

起動順序を見直す

最も多いパターンは、BIOSの起動順序が変わってしまい、ハードディスクやSSDよりもネットワーク起動が優先されているケースです。

Windowsが立ち上がらない状態でも、多くのPCでは電源投入直後に特定のキーを押すことでBIOS設定画面に入ることができます。

BIOS画面で「Boot」「Boot Order」「Boot Priority」といった項目を開き、最初に選ばれているデバイスが「Windows Boot Manager」や内蔵ストレージになっているかを確認しましょう。

もし「Network」「PXE」「IPv4」などの項目が先頭に来ていたら、それを下のほうに移動し、内蔵ストレージを最上位に設定し直します。

設定を保存して再起動し、メッセージが消えて通常どおり起動するかどうかを確認してください。

起動ディスクの異常を確認する

起動順序を正しくしても「Start PXE over IPv4」が消えない場合、そもそもハードディスクやSSD自体が認識されていない可能性があります。

BIOS画面の「Information」「Storage」「Main」などのタブを開き、内蔵ストレージの型番が表示されているかを確認しましょう。

表示が空欄だったり「Not detected」と出ている場合は、ケーブルの抜けや接点不良、ストレージの故障などが疑われます。

デスクトップPCであれば電源を完全に切り、ケースを開けてSATAケーブルや電源ケーブルがしっかり挿さっているかを確認してみる価値があります。

ノートPCや自分で分解するのが不安な場合は、早めにメーカーサポートや専門の修理業者に相談したほうが安全です。

PXEブートを無効化する

企業内ネットワークで使うPCでなければ、PXEブート自体を無効化してしまうことで、誤ってネットワーク起動に進むのを防ぐこともできます。

BIOSの「Advanced」「Network」「Integrated NIC」などの設定項目から「PXE」「Network stack」といった項目を探しましょう。

「Enabled」になっている場合は「Disabled」に変更することで、ネットワークから起動する選択肢がメニューに出てこなくなります。

ただし職場でPXEを使った一斉セットアップを行っている環境では、勝手に無効化すると運用上の問題が生じることもあります。

自宅のPCや個人で管理している端末なら問題ありませんが、会社支給のPCでは必ず管理者の方針を確認してから設定を変えるようにしましょう。

Start PXE over IPv4 が表示される主な原因

白いノートパソコンと観葉植物と目覚まし時計のあるデスク

次に「なぜこのメッセージが出てしまうのか」という原因を整理しておくと、どの対処法を優先するべきかを論理的に判断しやすくなります。

起動順序の設定ミス

もっともよくある原因は、BIOSの起動順序設定が変わり、ネットワーク起動が内蔵ストレージよりも優先されているケースです。

BIOSの初期化やアップデートを行ったとき、あるいはCMOS電池の消耗で設定がリセットされたときなどに、この状態になりやすくなります。

外付けHDDやUSBメモリを挿した状態で起動することが多いと、いつの間にかそれらが起動順位の上位に入ってしまうこともあります。

その結果、どのデバイスからも起動できず、最後に試されるPXE起動で「Start PXE over IPv4」が表示されるという流れになります。

症状が出るタイミングを振り返ると、最近BIOSに触ったかどうかや外部機器を増やしたかどうかに心当たりが見つかることも多いでしょう。

ハードディスクやSSDの接続不良

起動順序が正しいのにPXEメッセージが出る場合は、そもそもOSが入ったストレージがきちんと認識されていない可能性が高まります。

デスクトップPCでは、ケース内部のSATAケーブルや電源ケーブルが少し緩んでいるだけで、BIOSから見えなくなることがあります。

ノートPCでも、落下や強い衝撃、長年の使用によるコネクタの劣化が原因で、接続が不安定になるケースが見られます。

このパターンでもBIOSは起動デバイスを探し続け、最終的にネットワーク起動に切り替わって「Start PXE over IPv4」を表示します。

接続不良が疑われるときは、自分で分解して良い機種かどうかを事前に確認し、保証や安全の観点から無理はしないようにしてください。

OSの破損やブートローダーのトラブル

ストレージ自体は認識されていても、OSの起動に必要な領域やブートローダーが破損していると、やはりPXE起動に回されることがあります。

急な電源断や強制終了、ストレージの経年劣化などが続くと、システムファイルやパーティション情報が壊れてしまうことがあります。

この場合、BIOS画面ではディスクの型番が見えていても、Windowsのブートマネージャーが正常に立ち上がらないため、結果としてネットワーク起動に切り替わります。

Windowsのインストールメディアから「スタートアップ修復」や「ブートの修復」を実行することで復旧できるケースも少なくありません。

ただしデータを失いたくない場合は、修復作業を始める前に可能な範囲でバックアップを取ることも検討しましょう。

Start PXE over IPv4 が表示されやすいシチュエーション

「なぜ今このタイミングでこのエラーが出たのか」が分かると、原因の当たりをつけやすくなります。

よくあるシチュエーションを整理すると、自分の環境に当てはまるものが見つかるかもしれません。

以下のようなタイミングで発生した場合は、その直前の変更がヒントになることが多いです。

  • BIOSアップデートや初期化を行ったあと
  • PC内部の掃除やストレージの増設を行ったあと
  • 停電やブレーカー落ちで電源が急に切れたあと
  • 外付けストレージを増やしたり構成を変えたあと
  • ノートPCを落としたり強い衝撃を与えたあと

Start PXE over IPv4 を解除するBIOS設定の手順

ノートパソコンとスマートフォンとコーヒーが並ぶ木製デスク

ここからは実際にBIOS画面を操作して「Start PXE over IPv4」の原因になりやすい設定を見直し、ネットワーク起動ではなく内蔵ストレージから起動するように整えていきます。

BIOSに入るためのキーを確認する

まずは自分のPCでBIOS画面に入る方法を確認しないと、起動順序の見直しもPXE無効化も始められません。

多くのメーカーでは電源投入直後にロゴが表示されたタイミングで特定のキーを連打することで、BIOSやUEFIの設定画面に入れるようになっています。

代表的なメーカーとキーの組み合わせは次のようなイメージです。

メーカー 例としてよく使われるキー
Dell F2 / F12
HP F10 / Esc
Lenovo F1 / F2
ASUS Del / F2
その他国内メーカー F2 / F12 / Del

実際には機種ごとに異なる場合もあるため、うまく入れないときはマニュアルやメーカーサイトで自分の機種に合ったキーを確認しましょう。

起動順序を変更する手順

BIOSに入れたら、次は起動順序を確認して「Start PXE over IPv4」の原因になっている可能性のある設定を修正します。

キーボードの矢印キーで「Boot」「Boot Order」「Boot Priority」といったメニューを選択し、現在の起動デバイスの並び順を確認しましょう。

内蔵ストレージや「Windows Boot Manager」が先頭になっていない場合は、それを最上位に移動させます。

逆に「PXE」「Network」「IPv4」「IPv6」などの項目が先頭に来ている場合は、下位に移動するか無効化します。

設定を変更したら「Save & Exit」やF10キーなどで保存し、再起動してメッセージが消えるかを確認してください。

ネットワークブートの有効・無効を切り替える

起動順序に問題がないのにPXEメッセージが頻繁に出る場合は、ネットワークブート自体を無効にするのが有効な場面もあります。

BIOSの「Advanced」「Integrated Peripherals」「Onboard Devices」などのメニューの中に、「Network Stack」「PXE Support」「Onboard NIC (PXE)」といった項目が用意されていることが多いです。

自宅のPCであれば、これらの項目を「Disabled」に変更しておくことで、ネットワーク起動に回ろうとしても途中で止まることがなくなります。

ただし企業ネットワークでPXE起動を使ったイメージ配布を行っている環境では、勝手に無効化すると再インストールなどができなくなる可能性があります。

そのような環境では、必ずシステム管理者の指示を仰ぎ、個人判断で設定を変えないように注意してください。

Secure Boot や Legacy モードの見直し

機種によっては、Secure BootやLegacyブート設定が組み合わさることで、結果的にPXE起動に回されてしまうケースもあります。

UEFIブートが前提のWindowsを使っているのに、Legacyモードだけが有効になっているような設定だと、OSのブートローダーをうまく見つけられません。

逆に、古いOSや独自の構成でLegacyブートを使っているのにSecure Bootが有効になっていると、やはり正常に起動できないことがあります。

BIOSの「Boot」や「Security」タブでこれらの項目を確認し、自分の環境に合った組み合わせになっているかを見直してみましょう。

不安な場合は、メーカーのサポートページに掲載されている推奨設定を参考にするのが安全です。

ハードディスクが原因のときの確認ポイント

木製デスクに置かれた開いたノートパソコンとオフィスチェア

BIOS設定を見直しても改善しないときは、ストレージ側のトラブルが隠れていることが多いため、ハードディスクやSSDの状態を重点的に確認していきます。

BIOSでストレージ認識を確認する

まずはBIOS画面上で、OSが入っているはずのハードディスクやSSDが認識されているかどうかを確認しましょう。

「Information」「Storage」「Main」などのタブを開き、接続されているストレージデバイスの一覧に自分のディスクの型番が表示されているかをチェックします。

型番がまったく表示されていない場合は、物理的な接続不良やストレージの故障を疑うべき状況です。

表示はされているものの容量が明らかにおかしい場合も、ストレージの異常が進行しているサインの可能性があります。

この時点で異常が疑われるようなら、なるべく早く重要なデータの保全を優先する判断が必要になります。

ケーブルや取り付け状態を確認する

デスクトップPCの場合は、ストレージのケーブルや取り付け状態を確認することで、意外と簡単に解決することもあります。

必ず電源ケーブルを抜き、電源ボタンを数回押して内部の電気を放電させてからケースを開けてください。

SATAケーブルや電源ケーブルがストレージ側とマザーボード側の両方でしっかり挿さっているかを目視と手触りで確認します。

ケーブルに強い折れや傷がある場合は、新品のケーブルに交換してから再度BIOSで認識をチェックしてみましょう。

ケーブルや接続を見直しても症状が変わらない場合は、ストレージ本体の故障の可能性が一段と高まります。

異音や発熱の有無を確認する

ハードディスクの場合は、本体から聞こえる音や発熱の状態も重要な判断材料になります。

電源投入時にカチカチという異音や、ブーンという不規則な回転音がする場合は、内部機構の故障が進行しているかもしれません。

SSDは基本的に無音ですが、異常なほど熱くなっている場合などはやはり注意が必要です。

こうした兆候がある場合、無理に起動を繰り返すと完全に読めなくなってしまうリスクが高まります。

データが重要なときは、早い段階で専門業者によるデータ復旧を検討することも選択肢に入れておきましょう。

別のPCや外付けケースでの確認を検討する

ストレージ本体が完全に壊れているのか、それともPC側との相性や設定の問題なのかを切り分けるために、別のPCで動作確認する方法もあります。

ハードディスクやSSDを外付けケースやUSB変換アダプタに装着し、別の正常なPCに接続してみると、データにアクセスできるかどうかを確かめられます。

別のPCでは問題なく読み込める場合は、元のPC側のマザーボードやケーブル、設定に原因がある可能性が見えてきます。

一方で、どのPCに接続しても認識されない場合は、ストレージ本体の故障と考えるのが妥当です。

どちらにしても、動作確認の際は不用意に書き込みを行わず、まずは読み取り専用で状況を確認することをおすすめします。

仮想マシンや企業ネットワークでの Start PXE over IPv4

ペンタブレットとワイヤレスイヤホンとキーボードが並ぶデスク

物理PCだけでなく、仮想マシンや企業ネットワーク環境でも「Start PXE over IPv4」が出ることがあり、その意味合いや対処のポイントは少し異なります。

仮想マシンでメッセージが出る場合

VirtualBoxやVMware、Hyper-Vなどの仮想マシン環境でこのメッセージが表示される場合も、基本的な考え方は物理PCと同じです。

多くのケースでは、仮想ディスクにOSがインストールされていないか、仮想マシンの設定で起動順序が「ネットワーク」が優先になっていることが原因です。

仮想マシンの設定画面を開き、仮想ハードディスクが正しく接続されているか、ブートオーダーでハードディスクが最上位になっているかを確認しましょう。

新規に作成した仮想マシンであれば、そもそもまだOSがインストールされていないだけという場合もあります。

その場合はインストールメディアからOSをセットアップすれば、PXEメッセージは表示されなくなります。

企業ネットワークでのPXEブートの役割

企業や学校のネットワークでは、PXEブートが意図的に利用されていることも多く、その場合は単なるエラーではなく運用上の仕組みの一部です。

大量のPCに同じイメージを展開したり、OSインストールを自動化したりする目的で、ネットワークから起動させる仕組みが構築されています。

その環境で「Start PXE over IPv4」が出ている場合、サーバー側の設定やネットワークの状態に問題がないかを管理者が確認する必要があります。

利用者側が勝手にPXEを無効化すると、イメージ配布やメンテナンスがうまく行えなくなるため、設定変更は必ず管理者の指示に従って行ってください。

自分のPCだけでなく全体の運用に影響する可能性がある点を理解しておくと、トラブル時のコミュニケーションもスムーズになります。

リモートデスクトップやレンタルサーバーで見かける場合

リモートデスクトップで接続する仮想環境や、レンタルサーバーのコンソール画面などでも、稀に「Start PXE over IPv4」を目にすることがあります。

この場合は、自分の手元のPCではなく、クラウド側の仮想マシンが正しく起動できていない状態を示していると考えられます。

契約しているサービスの管理画面で再起動を試したり、提供元のステータスページや障害情報を確認したりすることが第一歩になります。

自分ではBIOS画面に入れない構成であれば、サポート窓口にスクリーンショットとともに状況を報告するのが近道です。

物理PCと同様に、原因はストレージ側の障害から設定ミスまで幅広いので、サービス提供者による調査が欠かせません。

Start PXE over IPv4 トラブルへの向き合い方の整理

白いノートパソコンと観葉植物と目覚まし時計のあるデスク

「Start PXE over IPv4」というメッセージは見慣れない英語の羅列ですが、その正体は「内蔵ストレージから起動できず、最後にネットワーク起動を試している状態」にすぎません。

まずは一時的な誤動作や外部機器の影響を切り分け、そのうえでBIOSの起動順序やPXE関連設定を丁寧に見直すことが、多くのケースでの近道になります。

それでも改善しない場合は、ストレージの接続状態や故障の可能性を疑い、データ保全と修理の優先順位を慎重に考える必要があります。

仮想マシンや企業ネットワーク環境で同じメッセージを見かける場合は、運用上意図されたPXEブートの一部である可能性も踏まえ、安易に設定を変えず管理者と連携することが重要です。

原因を一つずつ整理しながら対応していけば、多くの「Start PXE over IPv4」トラブルは落ち着いて解消していけるはずです。