突然「タスクマネージャーが動かない」と焦った経験はありませんか。
パソコンの動作が重くなったときやフリーズしたとき、頼みの綱であるタスクマネージャー自体が起動しないと、どうしたらよいのか迷ってしまうものです。
本記事では、タスクマネージャーが動作しなくなったときの具体的な解決策や、その原因、さらに緊急時の応急処置や再発防止策まで、実践的な方法を丁寧にご紹介します。
困ったその時にすぐ試せる内容が満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
タスクマネージャーが動かないときの具体的な解決方法

タスクマネージャーが突然起動しなくなったり反応しない場合は、さまざまな原因が考えられます。
一つずつ手順を試しながら対処することで、多くの場合は問題を解決することができます。
以下で、具体的な対策方法を紹介します。
ショートカットや別の方法での起動
まずは普段と違う方法でタスクマネージャーを開いてみましょう。
一般的にはCtrl+Shift+Escのショートカットキーで起動できますが、もしこれで開かない場合は他の方法も試してみてください。
- Ctrl+Alt+Deleteを押して表示されるメニューから「タスクマネージャー」を選ぶ
- タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択
- 「ファイル名を指定して実行」からtaskmgrと入力して実行
これらを順番に試すことで、別経路から正常に起動できる可能性があります。
システムの再起動
一時的なシステムの不具合でタスクマネージャーが動かないこともあります。
その場合、パソコンを一度再起動してみてください。
一度シャットダウンして電源を入れ直す手順も有効です。
再起動で問題が解消するケースは意外と多いため、最初に試してみることをおすすめします。
ユーザーアカウントの切り替え
現在使っているユーザーアカウントのプロファイルに問題がある場合、タスクマネージャーが開けないことがあります。
別のユーザーアカウントに切り替えてタスクマネージャーが動作するか確認してみましょう。
新しいアカウントでは問題がなければ、現在のアカウントに何らかの不具合が発生している可能性があります。
アクション | 結果 |
---|---|
自分のアカウント | タスクマネージャーが起動しない |
別ユーザーアカウント | 正常に起動できる |
アカウントごとに挙動が異なる場合は、アカウントの修復や再作成が必要になる場合があります。
セーフモードでの動作確認
セーフモードでパソコンを起動し、タスクマネージャーが動作するか確認しましょう。
セーフモードはWindowsの基本機能だけを使って起動するため、不具合の原因を特定する手助けになります。
タスクマネージャーがセーフモードでは正常に起動する場合、通常モードで動作に影響する他のソフトウェアやサービスが原因の可能性が高いです。
管理者権限での実行
タスクマネージャーを管理者権限で起動することで、通常の権限では実行できなかった問題が解決することがあります。
スタートメニューや「ファイル名を指定して実行」から「taskmgr」と入力し、右クリックして「管理者として実行」を選びます。
管理者権限でうまくいけば、権限設定に問題があるかもしれません。
システムファイルの修復
Windowsのシステムファイルが破損していると、タスクマネージャーが動かなくなる場合があります。
コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、「sfc /scannow」と入力してEnterキーを押してください。
これにより自動でシステムファイルの修復が行われます。
修復完了後にパソコンを再起動して、タスクマネージャーを再度起動できるか確かめましょう。
ウイルススキャンの実施
ウイルスやマルウェアが原因でタスクマネージャーの動作がおかしくなることもあります。
ウイルス対策ソフトで全体のスキャンを行い、不審なファイルが検出された場合は駆除または隔離しましょう。
ウイルスが確認できた場合は、必要に応じて専門のサポートも検討してください。
タスクマネージャーが動かなくなる主な原因

タスクマネージャーが正常に動かなくなる原因はいくつか考えられます。
パソコンの動作環境やインストールされているソフトウェアによって、トラブルの要因は異なります。
ここでは、よくある主な原因について具体的に解説します。
メモリ不足
パソコンのメモリ(RAM)が不足すると、システム全体の動作が遅くなったり、一部の機能が応答しなくなったりします。
特に複数のアプリやブラウザを同時に開いている場合、タスクマネージャーも含めたシステムアプリの起動や動作が妨げられることがあります。
メモリ不足の主なサインとしては次のようなものがあります。
- カーソル操作やウィンドウ切り替えの反応が極端に遅い
- アプリケーションが強制終了する
- タスクマネージャー自体が開かない、応答なしになる
このような場合、不必要なアプリの終了や、不要ファイルの整理、メモリ容量の増設検討が役立ちます。
アプリケーションやプロセスの異常
バックグラウンドで動作しているアプリケーションやシステムプロセスが異常な挙動をしている場合、タスクマネージャーが操作できなくなることがあります。
原因としては、アプリのプログラムエラーやプロセスの暴走、リソースを大量に消費するソフトの使用などが挙げられます。
異常の例 | 具体的な症状 |
---|---|
バックグラウンドプロセスの暴走 | CPU使用率・ディスク使用率の急上昇 |
クラッシュしたアプリ | 応答なし表示が多発 |
多重起動 | メモリ消費量が限界を超える |
異常なプロセスが見つかった場合は、システムの再起動や該当ソフトのアップデートを行うのが良いでしょう。
Windowsのバグや更新不備
Windows自体の不具合や更新が正しく完了していない場合も、タスクマネージャーが動かなくなる原因となります。
OSのバグやシステムアップデートの中断などが影響するケースがあります。
特に大規模なアップデートの直後などに不具合が発生するケースが目立ちます。
Windows Updateの状況やアップデート履歴を確認し、最新の修正プログラムを適用しましょう。
また、一時的なトラブルの場合は、「chkdsk」や「sfc /scannow」コマンドでシステムチェックを行うのも有効です。
ウイルスやマルウェアの影響
ウイルスやマルウェアがパソコンに侵入すると、タスクマネージャーの動作を妨げたり、アプリ自体の起動を無効化することがあります。
定期的なウイルススキャンやセキュリティソフトの利用が重要です。
感染すると他のアプリやファイルにも影響が及ぶため、早急な対策が必要になります。
以下のような症状が現れた場合は、特に注意しましょう。
- タスクマネージャーの起動ができない
- 不正なプログラムがバックグラウンドで増えている
- 怪しい広告やポップアップが頻繁に表示される
システムファイルの破損
Windowsの重要なシステムファイルが破損していると、タスクマネージャーをはじめとする標準機能が正しく動作しないことがあります。
システムファイルの破損は、突然の電源断やアップデートの失敗、ウイルス感染などが原因で起こることが多いです。
修復には「システムの復元」や「SFC(システムファイルチェッカー)」の利用が効果的です。
レジストリの設定異常
Windowsのレジストリは、システムやアプリの設定情報がまとめられた重要なデータベースです。
このレジストリに異常が生じると、タスクマネージャーの一部機能が動かなくなったり、そもそも起動できなくなったりすることがあります。
特にレジストリのクリーニングや設定の誤変更には注意しましょう。
問題が解消しない場合は、レジストリのバックアップから復元する方法も検討してみてください。
タスクマネージャー以外でフリーズ時にできる応急処置

パソコンがフリーズした際にタスクマネージャーが動かない場合でも、慌てずにできる対処法はいくつかあります。
ここでは、タスクマネージャー以外の応急処置方法を順番に紹介します。
Ctrl+Alt+Delオプションの活用
タスクマネージャーが開けない場合でも、Ctrlキー、Altキー、Deleteキーの3つを同時に押すことで、特別なメニューを呼び出せます。
このメニューの中には「サインアウト」や「ロック」、「再起動」といったオプションがあります。
フリーズ状況に応じて、サインアウトや再起動を選ぶことで、パソコンをリセットできることがあります。
- Ctrl+Alt+Delを同時に押す
- 画面に表示されたオプションから「サインアウト」や「再起動」を選ぶ
- 操作に反応しない場合は、以下の他の対策を試す
コマンドプロンプトの利用
画面操作がまだ少し可能な場合、コマンドプロンプトを使ってフリーズしたアプリを強制的に終了できます。
特定のコマンドを入力することで、タスクマネージャーが動かなくても、アプリの強制終了や再起動を図ることができます。
コマンド | 用途 |
---|---|
tasklist | 現在起動中のアプリ一覧を確認 |
taskkill /IM アプリ名.exe /F | 指定したアプリを強制終了 |
コマンドプロンプトはWindowsキー+Rで「cmd」と入力し、Enterで起動できます。
フリーズしたアプリ名を確認したら、その名前を使って強制終了しましょう。
電源ボタンによる強制終了
どんな操作も受け付けないほど完全にパソコンがフリーズした場合は、電源ボタンによる強制終了が最終手段です。
電源ボタンを数秒間長押しすることで、パソコンの電源をオフにできます。
その後、少し時間をあけてから再度電源を入れるようにします。
ただし、強制終了は作業中のデータが失われるリスクがありますので、どうしても他の手段で復旧できない場合のみ行いましょう。
再発防止のためにできるパソコン環境の整備

タスクマネージャーが動かないトラブルを繰り返さないためには、日頃からパソコン環境をしっかり整備しておくことが大切です。
少しの工夫でパソコンの安定性が向上し、突然のトラブルも防ぐことができます。
不要な常駐アプリの削除
起動時に自動的に立ち上がる常駐アプリが多いと、パソコンの動作が重くなる原因になります。
不要なアプリや滅多に使わないアプリは思い切ってアンインストールすることで、全体のパフォーマンスが向上します。
常駐アプリを見直すポイントは次のとおりです。
- タスクマネージャーで「スタートアップ」タブを確認し、不要なアプリは無効化する
- コントロールパネルや設定画面で不要なアプリはアンインストールする
- 謎のアプリや心当たりのないソフトはネットで調べてから削除を検討する
定期的なWindows Update
Windowsは定期的なアップデートでセキュリティや動作の安定性が大きく改善されます。
アップデートを怠ると、知らないうちに不具合や脆弱性が生じ、タスクマネージャーが動かなくなる原因になることもあります。
主なWindows Updateの種類と特徴は次の表の通りです。
アップデートの種類 | 主な役割 |
---|---|
品質更新プログラム | セキュリティ向上やバグ修正 |
機能更新プログラム | 新機能の追加や大幅な改善 |
ドライバー更新 | ハードウェアとの互換性維持 |
必ずパソコンを定期的に再起動し、最新の状態を保つように心がけましょう。
ウイルス対策ソフトの導入
ウイルスやマルウェアが侵入すると、タスクマネージャーが強制終了されたり、操作できなくなる場合があります。
信頼性の高いウイルス対策ソフトをインストールし、こまめにスキャンを実施することが安全なパソコン環境作りには重要です。
また、ウイルス対策ソフトは常に最新の状態に更新しておくことも忘れないようにしましょう。
パソコン内部のメンテナンス
パソコンの内部にホコリが溜まると、熱がこもって動作が不安定になったり、突然のフリーズを引き起こすことがあります。
月に1回を目安にケースの外側を拭き、半年に1回程度はケースを開けて中の清掃をしましょう。
熱暴走による影響を軽減するには、冷却ファンの状態も確認しておくと安心です。
身近なメンテナンスを習慣にすることで、快適なパソコン環境を保てます。
落ち着いて対処することがトラブル解決への第一歩

タスクマネージャーが動かなくなると、つい焦ってしまいがちですが、まずは深呼吸して冷静になることが大切です。
急いでパソコンの電源を切ったり、繰り返しタスクマネージャーを起動しようとすると、かえって状況が悪化することがあります。
どんなトラブルでも、落ち着いてひとつずつ原因を確認し、対応していくことで解決への道が開けます。
また、一時的な不具合なのか根本的な問題なのかを見極めるために、自分がどの操作を行った後にタスクマネージャーが動かなくなったのか思い返してみると良いでしょう。
問題解決には少し時間がかかることもありますが、慌てず、順を追って確認や対処を進めていく姿勢が重要です。
パソコンの知識があまりない方でも、無理せず自分でできる範囲で取り組み、それでも解消しない場合は専門家や詳しい人に相談することも選択肢の一つです。
落ち着いた対応こそが、トラブルを早く解決する近道になります。