Microsoft Teamsで会議をしているときに、参加者のギャラリーが邪魔に感じたり、逆にギャラリーが非表示のままで表示されず困ることがあります。
この記事では、Teamsのギャラリーをできるだけ非表示に近づける操作方法と、ギャラリーが表示されない場合の原因や対処方法を整理して紹介します。
デスクトップ版とモバイル版の違いにも触れながら、状況に合わせて見やすい画面を作るコツをまとめます。
Teamsのギャラリーを非表示にする方法と表示できないときの対処法
最初に、Teamsのギャラリー機能の基本と「非表示」に近づけるための考え方を整理し、そのうえで具体的な操作やトラブルの切り分けの全体像をつかみます。
Teamsのギャラリー表示の仕組み
Teamsのギャラリーは、複数の参加者のビデオやアイコンを一覧で表示するためのレイアウトの総称です。
標準のギャラリーでは少人数の参加者をタイル状に並べて表示し、大人数になると大きいギャラリーや他のレイアウトに切り替えることができます。
会議ウィンドウ上部の表示やビューのメニューからレイアウトを切り替えることで、表示する人数や配置を調整できます。
このギャラリー自体を完全にオフにする専用スイッチは用意されていないため、他のビューに切り替えて「実質的に非表示に近づける」という発想が重要です。
自分のビデオだけを非表示にする
会議中に自分の映像が気になって集中できない場合は、自分のビデオプレビューだけを非表示にすることができます。
会議ウィンドウ上部のギャラリービューアイコンやその他の表示メニューから、自分のビデオの位置や表示を変更するメニューを開きます。
自分のビデオを非表示にする操作を選ぶと、自分の画面からはプレビューが消えますが、他の参加者からは通常どおり映像が見えています。
カメラ自体をオフにしなくてもよいので、身だしなみなどを気にしすぎてしまう人には便利な使い方です。
参加者のギャラリー全体を目立たなくする
参加者の顔がたくさん並びすぎて資料に集中できない場合は、表示する人数を減らしたりアクティブな発言者だけに絞る方法があります。
表示やビューのメニューからギャラリーの種類を選び、より少ないユーザーを表示するレイアウトに切り替えると画面の余白が増えます。
アクティブな発言者のみを表示するビューに切り替えると、話している人だけが大きく表示されて他の参加者は小さく扱われます。
会議ウィンドウを最小化ビューにしてマルチタスク用の小さなウィンドウにすることで、ギャラリーをあまり意識せずに会議を続けることもできます。
画面共有中に右側のギャラリーを隠したいとき
誰かが画面共有しているときに、共有画面の右側に参加者ギャラリーが表示されて資料が小さく感じるケースがあります。
この右側のギャラリーを完全に消す専用ボタンは用意されていないことが多く、共有レイアウトの仕様として固定されている場合があります。
そのような場合は全画面表示に切り替えたり、フォーカスビューや発表者ビューを選んで資料を優先するレイアウトに変更するのが現実的な対処法です。
どうしても画面の横幅が足りないときは、Teamsウィンドウ自体のサイズを変えたり表示倍率を調整して見やすいバランスを探すとよいでしょう。
モバイル版Teamsでギャラリーを切り替える
スマートフォンやタブレットでTeamsを使う場合は、画面サイズの制約からギャラリーの表示方法がデスクトップ版と少し異なります。
モバイル版では、画面のタップやその他のオプションメニューから表示を切り替えられ、横スワイプで参加者一覧を切り替えることもあります。
ギャラリーが見えにくいときは、縦横の向きを変えたり、画面を一度タップして会議コントロールを表示させると切り替えメニューが見つかりやすくなります。
デスクトップ版に比べて選べるビューが少ないこともあるため、必要に応じてパソコンから参加する運用も検討すると安心です。
ギャラリーが表示されないときに考えられる原因
ギャラリーを選んでいるはずなのに参加者が一人分しか表示されない場合は、参加者のカメラがオンになっている人数が少ないことが原因のことがあります。
大きいギャラリーなど一部のビューは、ビデオをオンにしている参加者数が一定以上でないと選択できない仕様になっています。
また、画面共有中のレイアウトやウィンドウサイズ、解像度によってはギャラリーが別の位置に移動して見えにくくなっている場合もあります。
ほかのセクションで紹介するチェックポイントを順番に確認しながら、仕様によるものかトラブルなのかを切り分けていきましょう。
組織のポリシーで制限されている場合
会社や学校で提供されているTeamsアカウントでは、管理者がビデオ会議の設定や機能をポリシーで制限しているケースがあります。
その場合、ユーザー自身の設定画面にはギャラリーに関する一部のオプションが表示されなかったり、グレーアウトして選べない状態になることがあります。
自分だけでなく同じ組織の利用者全員で同じ制限が起きているようなら、Teams管理者に確認してもらうのが確実です。
一方で個人の環境だけで問題が起きているようであれば、アプリやデバイス側の設定を見直す方向で対処していきます。
Teams会議中にギャラリーを非表示にする具体的な操作手順
ここでは主にデスクトップ版Teamsを想定して、会議中にギャラリーをできるだけ目立たなくするための具体的な操作手順を整理します。
デスクトップ版で参加者の表示を減らす手順
デスクトップ版Teamsでは、表示する人数を減らすことでギャラリーをコンパクトにできます。
画面上部の表示や会議ビューのメニューを開き、参加者の表示方法を選び直す操作が基本です。
ギャラリーやアクティブな発言者、その他のビューを切り替えながら、資料や発表を優先したいときは参加者を少なく表示するレイアウトを選びます。
代表的な操作の流れは次のように整理できます。
- Teams会議に参加する
- 会議ウィンドウ上部の表示メニューを開く
- ギャラリーや大きいギャラリー以外のビューを選ぶ
- アクティブな発言者のみを表示するビューを選択する
- 必要に応じてウィンドウサイズを調整する
アクティブな発言者だけを映すビューに切り替える
発言している人だけを大きく映したい場合は、アクティブな発言者ビューに切り替えるとギャラリーが実質的に非表示に近づきます。
表示やビューのメニューからアクティブな発言者のみを表示するオプションを選ぶと、その時点で話しているユーザーの映像だけが大きく表示されます。
ほかの参加者は小さなサムネイルや別の位置にまとめて表示されるため、資料や発言者に集中しやすくなります。
司会者や講師の話をしっかり追いたいウェビナー形式の会議では、このビューを基本にしておくと画面がすっきりします。
自分のビデオプレビューを非表示にする流れ
自分の映像が気になってしまう場合は、自分のビデオプレビューだけを非表示にすることでストレスを減らせます。
この機能は、他の参加者には映像を見せたまま自分の画面からだけ姿を消せるのが特徴です。
一般的な操作の流れを一覧にすると次のようになります。
| 操作の場面 | 会議に参加している状態 |
|---|---|
| メニューの開き方 | ギャラリービューやその他の表示メニューをクリック |
| 選択する項目 | 自分のビデオを非表示にするオプションを選択 |
| 反映される結果 | 自分の画面からだけ自分の映像が消える |
| 他の参加者への影響 | カメラをオンにしている限り他の参加者からは映像が見える |
自分の映像が消えても会議全体のコミュニケーションには影響しないため、緊張を和らげたいときに試してみる価値があります。
全画面表示やウィンドウサイズで余白を作る
ギャラリーを完全に非表示にはできなくても、ウィンドウのサイズを調整することで実質的に目立たなくすることができます。
画面共有を見ているときは全画面表示に切り替えると、共有内容が広く表示されて参加者のタイルが相対的に小さく感じられます。
逆に、Teamsのウィンドウを小さくして画面の片隅に置き、別のアプリをメインで開くことで、ギャラリーを視界の端に追いやる使い方もあります。
マルチディスプレイ環境では、Teamsウィンドウをサブモニター側に移してメイン画面に資料を表示するなど、物理的な配置の工夫も有効です。
ギャラリーが非表示のまま表示できないときの確認ポイント
ギャラリーを表示したいのにうまく出てこない場合は、仕様や環境による制約を一つずつ確認していくと原因を特定しやすくなります。
参加者数やカメラ状況による制限
Teamsでは、ビデオをオンにしている参加者の人数によって利用できるビューが変わる仕様があります。
大きいギャラリーなどのレイアウトは、一定以上の人数がカメラをオンにしていないと選択肢に出てこないことがあります。
自分以外の参加者がカメラオフの状態が多い会議では、ギャラリーが一見見えないように感じても仕様どおりに動いている可能性が高いです。
代表的な状況を簡単に整理すると次のようになります。
| 参加者のカメラ状況 | カメラオンの参加者が少数 |
|---|---|
| 利用できるビュー | 標準ギャラリーや発言者中心のビューが中心 |
| カメラオン人数が多い場合 | 大きいギャラリーなど多人数向けビューが選択可能になる |
| 表示される印象 | 人数やレイアウトに応じてギャラリーの見え方が変化する |
まずは参加者にカメラオンをお願いしてみて、ビューの選択肢が増えるかどうかを試すと状況がつかみやすくなります。
Teamsアプリのバージョンと更新状況を確認する
古いバージョンのTeamsを使っていると、新しいギャラリービューや表示オプションが利用できない場合があります。
デスクトップ版では、プロフィールアイコンのメニューから更新プログラムの確認を実行することで、最新バージョンへの更新が可能です。
モバイル版の場合は、App StoreやGoogle PlayでTeamsアプリの更新がないかを確認します。
更新状況を整理するために、次のような点を順番に確認しておくと安心です。
- デスクトップ版Teamsの更新プログラムの有無
- モバイルアプリのストアでの更新状況
- OS側の更新や再起動の実施状況
- 会社支給端末の場合のIT部門の更新ポリシー
画面解像度やウィンドウサイズを見直す
画面解像度が低かったりウィンドウサイズが極端に小さいと、Teamsが自動的にレイアウトを変えてしまい、ギャラリーが別の位置に追いやられることがあります。
会議ウィンドウのサイズを大きくしたり、最大化してから表示メニューを開くと、新しいビューが選べるようになることがあります。
ディスプレイの拡大率設定が高すぎる場合も、表示領域が狭くなってギャラリーが見切れてしまう原因になります。
一時的に拡大率や解像度を変更して、どの設定が最も見やすくギャラリーを表示できるかを試してみるとよいでしょう。
Teams管理者によるポリシー制限の可能性
組織で管理されているTeamsでは、管理者がビデオ会議の機能を制限するポリシーを設定している可能性があります。
一部のビューやギャラリー関連の設定が非表示になっている場合は、このポリシーによる制御が原因であることが考えられます。
同じ組織の他のユーザーにも同様の制限があるかどうかを確認し、共通の問題であればIT部門や管理者に相談するのが近道です。
個人の設定やデバイスの問題だけを追いかけるのではなく、組織全体のルールも視野に入れて確認しておくとトラブルシューティングがスムーズになります。
ギャラリー表示を使い分けて会議を快適にする工夫
ギャラリーを完全に消すことはできなくても、状況に応じてビューを使い分けることで、会議の集中度や参加者同士のコミュニケーションを高められます。
少人数の打ち合わせでおすすめの表示設定
少人数の打ち合わせでは、参加者の表情を確認しながら話したい場面が多いため、標準のギャラリー表示が向いています。
そのうえで、資料を共有しているときは発言者ビューに切り替えたり、必要に応じて自分のビデオだけ非表示にして集中しやすい環境を整えます。
次のような組み合わせを目安にすると、会議の目的に合わせて柔軟にレイアウトを変えられます。
- ディスカッション中心なら標準ギャラリー
- 説明を聞く時間が長いときは発言者ビュー
- 自分の映像が気になるときは自分だけ非表示
- メモや別アプリを使うときはウィンドウを小さく配置
大人数の会議で大きいギャラリーを活用する
参加者が多い全社会議やオンラインイベントでは、大きいギャラリーや多人数向けのビューを活用することで、会議の雰囲気をつかみやすくなります。
大きいギャラリーは、条件を満たした環境であれば最大数十人分の映像を一度に表示できるレイアウトです。
どのビューをどのような場面で使うかを表で整理すると、会議設計のイメージがつかみやすくなります。
| ビューの種類 | 標準ギャラリー |
|---|---|
| 向いている場面 | 少人数の打ち合わせや日常的な会議 |
| 大人数向けの選択肢 | 大きいギャラリーや多人数表示ビュー |
| メリット | 発言者の様子や会議全体の空気を把握しやすい |
| 注意点 | 画面が細かくなるため資料とのバランス調整が必要 |
大人数の会議では、参加者にカメラオンをお願いしつつ、大きいギャラリーと発言者ビューを切り替えながら進行するとメリハリがつきます。
発表に集中したいときのレイアウトの考え方
プレゼンテーションや講義形式の会議では、発表内容への集中を優先してギャラリーの占める面積を最小限に抑える工夫が効果的です。
資料共有中はフォーカスビューや発表者ビューを選び、参加者のタイルが主役になりすぎないようにレイアウトを調整します。
ギャラリーを完全に隠さなくても、画面の端に小さくまとめるだけで視線の移動量が減り、発表内容を追いやすくなります。
必要なタイミングだけギャラリーを切り替えて参加者の反応を確認し、終わったら再び資料中心のビューに戻す運用が現実的です。
録画や配信でギャラリーを映したくない場合の工夫
会議の録画や配信を行う場合、参加者の顔が録画に映ることを避けたいというニーズもあります。
この場合は、録画時点でギャラリーが映り込まないビューを選ぶほか、録画後に動画編集ソフトでギャラリー部分をトリミングする方法があります。
編集ソフトのズーム機能やトリミング機能を使えば、共有資料だけが画面いっぱいに映るように加工することも可能です。
あらかじめ参加者に録画や配信の有無を共有し、プライバシーに配慮したレイアウトと編集方針を決めておくと安心して会議を運営できます。
Teamsのギャラリー表示を状況に合わせてコントロールしよう
Teamsのギャラリーは完全にオフにすることはできませんが、ビューの切り替えや自分のビデオだけを非表示にする機能を組み合わせることで、実質的に「非表示に近い」状態を作ることができます。
ギャラリーが期待どおりに表示されない場合は、参加者数やカメラの状況、アプリのバージョン、画面解像度、組織のポリシーなどを順番に確認して原因を切り分けましょう。
少人数の打ち合わせから大規模な会議、録画や配信まで、それぞれのシーンに適したビューを選べるようになると、Teams会議のストレスが大きく減ります。
自分と参加者の両方にとって見やすい画面を意識しながら、ギャラリー表示を柔軟にコントロールしていきましょう。