パソコンを使っていて突然画面の左上に文字が出ると、不具合なのかウイルスなのか不安になります。
特にWordやブラウザ、ゲーム中に左上に小さな文字が現れると作業やプレイに集中できません。
この記事では画面の左上に文字が出るときの仕組みと原因を整理し、すぐできる直し方や再発予防までを順番に整理します。
Windowsを中心に、Officeやブラウザ、ゲームなどアプリごとの対処もまとめるので、自分のケースに近い箇所から読み進めてください。
画面の左上に文字が出るときの原因と直し方5ステップ
ここでは画面の左上に文字が出る現象の正体と、どのケースにも共通する基本的な直し方を5つのステップで整理します。
左上に出る文字現象の正体を理解する
多くの場合左上に出る文字はOSや日本語入力ソフトが用意している入力欄が画面端に表示されているだけです。
入力した文字が本来のアプリではなく左上に表示されるのは、キーボードの入力先であるフォーカスが別の場所に移っていることが原因です。
ウイルスというよりは入力先の勘違いや一時的な不具合で起きることがほとんどなので、仕組みを知っておくと落ち着いて対処できます。
まずは慌てて再インストールや初期化をする前に、以下の基本操作で現象が収まるか確認してみましょう。
Step1 EscキーやBackspaceキーで一度文字を消す
左上に見えている文字そのものはEscキーを押すかBackspaceキーで消せることが多いです。
Escキーは現在の入力や操作をキャンセルするキーなので、左上に出ている一時的な入力欄をまとめて閉じるのに向いています。
Escで消えない場合はBackspaceキーを数回押して表示されている文字をすべて削除してからもう一度Escを試してみてください。
文字を消したうえで後述の入力先の確認やアプリ側の設定見直しを行うと原因を切り分けやすくなります。
Step2 入力したいアプリの画面をマウスで再選択する
左上に文字が出るときは入力したいアプリのウィンドウや入力欄からフォーカスが外れていることがよくあります。
Wordなら本文の入力位置をもう一度クリックし、ブラウザなら検索ボックスやフォームの入力欄をマウスで選び直してみてください。
その状態で文字を入力して左上ではなく本来の位置に表示されれば、単純に入力先が移動していただけだったと分かります。
デスクトップの何もない場所をクリックしたあとに文字を打つと左上に出やすいので、作業中はこまめに入力位置を確認すると安心です。
Step3 日本語入力ソフトの状態を確認する
WindowsではMicrosoft IMEや各社の日本語入力ソフトの状態によって左上に入力欄が出やすくなることがあります。
画面右下の言語バーで日本語入力がオンになっているか確認し、不要なときは半角英数に切り替えてから操作してみてください。
特にゲームや一部の設定画面など日本語入力に対応していない場所で日本語入力がオンだと左上に文字が現れやすくなります。
日本語入力ソフトのアップデートや再起動で改善するケースもあるため、頻繁に発生するなら一度更新や再起動も試してみましょう。
Step4 常駐ソフトやオーバーレイ表示の影響を疑う
クリップボード管理ツールやパフォーマンスモニターなど一部の常駐ソフトは情報を画面の左上にオーバーレイ表示する機能を備えています。
普段意識していないソフトがアップデートのタイミングでオーバーレイ表示をオンにしてしまうこともあるため思い当たるアプリを確認してみてください。
タスクマネージャーや通知領域から常駐ソフトを一つずつ終了したり設定画面でオーバーレイ機能をオフにすると表示が消えるか確認できます。
ゲーム中にフレームレートや温度が左上に数字で出る場合はグラフィックドライバーや配信ソフトのオーバーレイ機能が原因のことが多いです。
Step5 再起動やサインアウトで一度環境をリセットする
Escキーや入力先の再選択では直らずアプリを閉じても左上の文字が出続ける場合は一度Windowsを再起動して環境をリセットしてみましょう。
再起動前に作業中のデータを必ず保存し、アプリをすべて終了した状態でWindowsを再起動するのが安全です。
再起動の代わりにサインアウトしてから再度サインインするだけで改善するケースもあり負担が少ない対処法として有効です。
それでも改善しない場合は特定のアプリやドライバーの相性が関わっていることもあるため次のセクションでアプリ別の原因を探ります。
よくある誤解と本当に危険なケースの見分け方
左上に文字が出るだけであれば多くの場合は入力関連の一時的なトラブルでありウイルス感染を疑う必要はあまりありません。
一方で意図しない広告のポップアップが頻繁に出たりブラウザのホームページが勝手に書き換わる場合は別のトラブルも考えられます。
入力していないのに自動的に文字列が入力され続けるといった挙動があるならキーボードやマクロの誤作動の可能性もあります。
心当たりがなく不審な動作が多い場合はセキュリティソフトでのスキャンや専門家への相談も含めて広い視点で原因を探すと安心です。
Windowsで左上に文字が出る主な原因
ここではWindows環境で左上に文字が出る代表的な原因を整理し、どのようなときに起きやすいのかをパターン別に解説します。
日本語入力が有効なままデスクトップや非対応画面を選択した場合
日本語入力がオンの状態でデスクトップや日本語入力に対応していない画面をクリックすると入力先がなくなり左上に文字が表示されることがあります。
これはOS側が一時的な入力欄を画面端に用意して文字を受け取っているだけであり機能としては正常に動いています。
次のような状況では特にこの現象が起きやすいので、自分の操作パターンと照らし合わせてみてください。
- 作業中にデスクトップの空き部分をクリックした直後に文字を打ったとき
- 設定画面やランチャーなどテキスト入力欄のないウィンドウを選択しているとき
- キーボードショートカットのつもりで日本語入力がオンのままキーを押したとき
IMEの設定やアップデートによる挙動の変化
Microsoft IMEや他社IMEには入力モード表示や予測変換、候補ウィンドウの表示位置などを制御する設定項目が多数あります。
アップデートや設定変更の影響で候補ウィンドウや入力欄の位置がずれたように見え左上に文字が出ているように感じることがあります。
代表的な設定と挙動の関係を整理すると次のようになります。
| 項目 | 主な役割 |
|---|---|
| 入力モード表示 | 日本語入力状態の表示位置を管理 |
| 予測変換 | 入力中の候補を自動表示 |
| 変換候補ウィンドウ位置 | 候補一覧の表示位置を制御 |
| IMEアップデート | 不具合修正や挙動変更を反映 |
バックグラウンドアプリがフォーカスを奪うケース
通知ポップアップや常駐アプリが一瞬だけアクティブになりフォーカスを奪うと、入力中のアプリからカーソルが外れてしまうことがあります。
その状態でキーボード入力を続けると行き場を失った文字が左上の入力欄に蓄積されているように見えることがあります。
バックグラウンドで動くアプリを減らしたり不要な常駐ソフトを停止することで左上に文字が出る頻度を下げられる場合があります。
特にメッセージアプリや通知機能が強いツールを多く同時起動している人は一度整理してみる価値があります。
Wordやブラウザで左上に文字が出るときの対処
ここではWordや他のOfficeアプリ、Webブラウザなどで文字入力中に左上に文字が出てしまう場合の具体的な対処法を解説します。
Wordで左上に文字が出るときの一時的な対処
Wordで文字を打ったときに本文ではなく左上に小さく表示される場合は、Escキーで文字を消してから本文の入力位置をクリックし直してみてください。
カーソルが本文以外の場所に移動していたり一時的に別ウィンドウがアクティブになっているとこの現象が起きやすくなります。
頻繁に起こる場合はWordを一旦終了して開き直すことで一時的な不具合がリセットされるケースもあります。
同時に起動しているアドインや常駐アプリを減らすことで安定することもあるため、最近追加したツールがあれば一度停止して様子を見てみましょう。
Office全体の入力関連設定を見直す
WordだけでなくExcelやPowerPointでも左上に文字が出る場合はOffice全体の設定やIMEの連携を見直すと改善しやすくなります。
特に全角入力時の挙動や互換性オプション、ハードウェアアクセラレーションなどは入力周りの不具合に関係しやすい項目です。
代表的な設定の見直しポイントを整理すると次のようになります。
| 設定項目 | 見直しポイント |
|---|---|
| 全角入力時の挙動 | 変換候補がずれていないか確認 |
| 互換性オプション | 古いバージョン互換の有無を確認 |
| アドイン構成 | 不要なアドインを無効化 |
| ハードウェアアクセラレーション | オンオフを切り替えて挙動確認 |
ブラウザやWebサービスで左上に文字が出る場合
ブラウザ上のフォームやチャットで入力中に左上に文字が出るときも、基本的には入力欄からフォーカスが外れていることが原因です。
広告バナーやポップアップ、別タブの通知などでクリック位置がずれてしまい入力欄を離れている可能性があります。
一度Escキーで左上の文字を消してから、もう一度入力欄をクリックしてカーソルが点滅していることを確認してから入力し直してみてください。
拡張機能や翻訳ツールなどを多く入れているブラウザでは相性による挙動もあり得るため、不具合が続く場合はシークレットウィンドウで試すのも有効です。
ゲーム中に左上に文字や数字が出る場合
ここではPCゲーム中に左上に文字や数字が表示されてしまうときの原因と、プレイの邪魔にならないようにするための設定方法を紹介します。
ゲーム中にIMEの入力欄がかぶっているケース
キーボードとマウスでゲームをしているときにWASDなどを押すたびに左上に文字が溜まっていく場合は、日本語入力のIMEが原因であることが多いです。
ゲームは日本語入力に対応していないことが多く、その状態でキーを押すとOS側の入力欄が画面端に出てしまいます。
プレイ前にキーボードレイアウトを英語配列に切り替えたり日本語入力をオフにしておくことでこの現象をほぼ防げます。
- ゲーム起動前に言語バーで英語入力に変更する
- Altキーや半角全角キーで日本語入力をオフに切り替える
- ゲームごとにチャット機能のキー設定を確認する
FPSカウンターや各種オーバーレイ表示の可能性
ゲーム画面の左上に数字や短い英字が常に表示されている場合は、フレームレート表示やグラフィック情報を出すオーバーレイ機能が原因かもしれません。
これはグラフィックドライバーや配信ソフト、ゲームランチャーの設定でオンオフを切り替えられる情報表示です。
主なオーバーレイの種類と設定場所の例は次のようになります。
| オーバーレイ | 主な設定場所 |
|---|---|
| FPSカウンター | Steamやゲームランチャーの設定内 |
| グラフィック統計 | GPUドライバーのパフォーマンス設定 |
| 配信ソフトの情報 | OBSなどのオーバーレイ機能 |
| 録画インジケーター | 録画ソフトの通知設定 |
ゲーム内チャットや通知機能であるケース
一部のゲームでは左上にチャット欄やシステムメッセージを表示する仕様になっており、これが左上の文字として見えている場合もあります。
その場合はゲームのオプション画面でチャット欄の位置やサイズ、通知の表示時間などを調整できることが多いです。
完全に非表示にしたい場合はチャット通知をオフにしたりHUD全体のカスタマイズ機能を探してみてください。
ゲームごとに仕様が異なるため公式マニュアルやヘルプを確認しつつ、自分にとって見やすい表示バランスを探すと快適になります。
左上の文字が頻繁に出るときの予防と設定のコツ
ここでは左上に文字が出る現象をできるだけ減らすために普段から意識しておきたい操作習慣や設定のコツをまとめます。
キーボード操作とマウス操作のリズムを整える
入力中に無意識にデスクトップや別ウィンドウをクリックしてからタイピングを再開すると、左上に文字が出るきっかけになりがちです。
マウスで入力欄を選んだあとに一呼吸置いてカーソルの点滅を確認してからタイピングする習慣をつけるとトラブルが減ります。
ショートカットキー操作を多用する人は日本語入力のオンオフやウィンドウ切り替えのタイミングを意識して整理してみてください。
- 入力前にカーソルの位置を毎回確認する
- 不要なときは半角英数に戻す癖をつける
- ゲーム中は日本語入力を基本オフにする
常駐ソフトとIMEのメンテナンスを定期的に行う
常駐ソフトやIMEの不具合が重なると左上に文字が出る頻度が上がることがあるため、環境のメンテナンスも大切です。
定期的にアップデートを行い不要な常駐アプリはアンインストールや自動起動オフにしておくとトラブルを避けやすくなります。
見直しておきたいポイントを表にまとめると次のようになります。
| 対象 | 推奨アクション |
|---|---|
| 日本語入力ソフト | 最新版への更新と設定見直し |
| 常駐ソフト | 不要なものを停止や削除 |
| グラフィックドライバー | 安定版へのアップデート |
| 配信や録画ソフト | オーバーレイ機能の整理 |
それでも解決しない場合に試したいこと
ここまでの対処を試しても左上に文字が頻繁に出る場合は、クリーンブートや新しいユーザープロファイルで動作を確認する方法もあります。
別のユーザーアカウントで同じ操作をしたときに現象が出なければ、元の環境にインストールしたソフトや設定が影響している可能性が高まります。
職場のPCや共有PCの場合は自分で大きな設定変更を行う前に必ず管理者やサポート窓口に相談してください。
自分だけで原因を切り分けるのが難しいと感じたら、症状や再現手順をメモにまとめてサポートに共有すると解決までの道のりが短くなります。
左上に文字が出る現象を落ち着いて対処するために
画面の左上に文字が出る現象は見慣れないと不安になりますが、多くは日本語入力ソフトとフォーカスの組み合わせによる一時的な挙動です。
Escキーで文字を消し入力欄を選び直すという基本の流れと、IME設定や常駐ソフトの見直しを押さえておけばほとんどのケースに落ち着いて対処できます。
ゲームやOffice、ブラウザなど自分の利用シーンに合わせて設定を整えれば、左上の文字に悩まされる頻度はぐっと減っていきます。
もし原因が分からず不安なときは無理に自己流で操作せず、信頼できるサポートや詳しい人に相談しながら安全に改善していきましょう。

