Wordで文章を作成していると、なぜか行間がスカスカで間延びして見えたり、逆に詰まりすぎて読みにくく感じることがあります。
特に「ワードで行間を詰める設定がどこにあるのかわからない」「行間を変えても狭くならない」と悩む人は少なくありません。
ここではWindows版Wordを中心に、行間を詰める基本設定から細かい数値調整、トラブル時の対処法までをまとめて解説します。
仕事のビジネス文書やレポート、資料作成で使える行間の目安も紹介するので、自分の用途に合う設定を一度整理しておきましょう。
Wordで行間を詰める設定7パターン
最初のセクションでは、Wordで行間を詰める代表的な7つの方法を順番に押さえていきます。
どれも特別なスキルは不要で、「ホーム」タブや「段落」ダイアログボックスから実行できる設定ばかりです。
まずはよく使う基本操作から試し、そのあとで細かい数値調整やスタイルの設定を整えていくイメージを持つと理解しやすくなります。
ホームタブの基本行間設定
Wordで行間を詰めるときに最初に触るのが、「ホーム」タブにある「行と段落の間隔」のボタンです。
行間を変えたい段落、もしくは文書全体を選択してから、このボタンをクリックすると「1.0」「1.15」「1.5」などの候補が一覧で表示されます。
行間を詰めたい場合は、今の設定より小さい数字を選ぶことで、すぐに行間を狭くできます。
「とりあえず行間を詰めたい」というときは、この基本操作だけで十分なことも多いので、まずここから試してみるとよいでしょう。
行間オプションの詳細設定
基本の候補だけでは思い通りの行間にならないときは、「行と段落の間隔」メニュー内の「行間のオプション」を使います。
ここをクリックすると「段落」ダイアログボックスが開き、「間隔」の項目で行間の詳細設定が行えます。
行間の種類には「単数」「1.5行」「2行」「固定値」「倍数」「最小値」などがあり、さらに横の数値ボックスで具体的なポイント数や倍率を指定できます。
フォントサイズや文書のレイアウトに合わせて細かく調整したい場合は、この行間オプションで数値を微調整していくのがおすすめです。
スタイル書式の行間調整
毎回同じような行間で文書を作ることが多いなら、「スタイル」を編集して行間を詰めておくと作業がぐっと楽になります。
たとえば「標準」スタイルを右クリックして「変更」を選び、「書式」から「段落」を開くと、そのスタイルが持つ行間設定を変えられます。
ここで行間を「固定値」や「倍数」にし、好みの数値に調整しておけば、そのスタイルを適用するだけで毎回同じ行間に整えることが可能です。
本文用と見出し用でスタイルを分けておくと、文章全体の行間バランスが崩れにくくなります。
文書全体の行間変更
既に文章をかなり入力してしまったあとで、「全体の行間が広すぎるから一気に詰めたい」という状況もよくあります。
その場合は「Ctrl+A」で文書全体を選択し、「行と段落の間隔」から小さめの行間を指定するのがもっとも手早い方法です。
また、「デザイン」タブにある「段落の間隔」から、文書全体の行間と段落間隔をまとめて変更することもできます。
テンプレートやテーマによっては最初から行間がかなり広く設定されていることがあるので、気になるときはこの全体設定を確認しておきましょう。
ショートカットキーで行間調整
Wordは、行間を詰めるためのショートカットキーも用意されているため、頻繁に設定を変える人は覚えておくと作業がかなり効率化します。
代表的なものとして、行間を1行にする「Ctrl+1」、1.5行にする「Ctrl+5」、2行にする「Ctrl+2」、元に戻す「Ctrl+0」などがあります。
行間を変えたい段落を選択して、これらのショートカットを押すだけで設定が切り替わるので、マウス操作よりも素早く行間を詰められます。
テンキーではなくメインの数字キーを使う必要がある点だけ注意しながら、よく使う組み合わせだけでも手に馴染ませておくと便利です。
行間が詰まらないときの確認
「行と段落の間隔」や「行間のオプション」を変更しても、思ったほど行間が狭くならない場合は、別の設定が影響している可能性があります。
たとえば段落の前後の間隔が大きく設定されていたり、文書全体に行グリッドや行数指定がかかっていると、行間が広いままになることがあります。
「レイアウト」タブの「段落」グループや「ページ設定」ダイアログボックスを開き、行数やグリッド、段落の前後の数値を確認してみましょう。
原因となる設定を見つけてリセットしたうえで行間を指定し直すと、ようやく狙った通りに行間を詰められるケースが少なくありません。
見出しや箇条書きの行間設定
本文の行間はちょうど良いのに、見出しや箇条書きだけ間延びして見えることもよくあります。
この場合は見出し用スタイルや箇条書き用スタイルを個別に開き、段落設定から行間や段落の前後間隔を詰めるのが効果的です。
箇条書きは項目同士が離れすぎると読みにくくなるので、行間は比較的詰めつつ、項目の前後の余白で読みやすさを調整するイメージで設定します。
見出しは文字サイズが大きくなるぶん行間も自然に広がるので、本文より少し狭めに設定してメリハリを付けると全体の印象が引き締まります。
Wordの行間設定の基礎知識
ここでは、Wordに用意されている行間の種類や、段落間隔との関係といった基礎的な考え方を整理します。
行間を詰める操作自体は簡単でも、「どの項目を変えると何が起こるのか」を理解しておかないと、意図せずレイアウトが崩れることがあります。
仕組みを知っておくことで、トラブルを避けつつ落ち着いて行間を調整できるようになります。
行間と段落間隔の違い
まず押さえておきたいのが、行と行の間を調整する「行間」と、段落と段落の間を調整する「段落間隔」は別物だという点です。
行間は同じ段落内の行と行の距離を変える設定で、文字が並ぶ行同士の密度に関わります。
一方で段落間隔は、段落の前後に追加で空白を入れる仕組みで、段落ごとのまとまりを視覚的に区切るために使われます。
行間を詰めているのに文書がスカスカに見えるときは、段落の前後の間隔が大きく設定されている可能性を疑ってみるとよいでしょう。
行間設定の種類の違い
「段落」ダイアログボックスの「間隔」にある行間の種類は、それぞれ意味や挙動が少しずつ異なります。
よく使う項目の特徴を簡単に整理しておくと、自分の文書に合う行間を選びやすくなります。
| 単数 | フォントに合わせた標準の行間 |
|---|---|
| 1.5行 | 読みやすさ重視のやや広めの行間 |
| 2行 | 原稿チェック向きの広い行間 |
| 固定値 | pt単位でぴったり指定 |
| 倍数 | 1行の何倍かで指定 |
| 最小値 | フォントサイズに応じて変動 |
細かく行間を詰めたいなら「固定値」や「倍数」を使うことが多く、フォントや文書デザインによって好みの組み合わせを探していくことになります。
段落の前後間隔の活用
行間を詰めるだけでなく、段落の前後の間隔をうまく使うと、文書の読みやすさが大きく変わります。
「段落」ダイアログボックスの「間隔」にある「前」「後」の数値を増やせば、段落ごとに余白が入り見出しや項目の区切りがはっきりします。
逆に数値をゼロにすれば、段落間の余白が消えて全体的に詰まった印象になり、コンパクトなレイアウトにできます。
本文は行間を少し広めに、段落の前後は控えめにするなど、役割に応じて行間と段落間隔を組み合わせる意識が大切です。
行間を詰めすぎない目安
行間を詰めれば詰めるほどページ数を節約できますが、やりすぎると一気に読みにくくなるのでバランスが重要です。
一般的なビジネス文書では、フォントサイズ10.5〜12ポイントに対して、行間は「単数〜1.15」程度が読みやすい目安になります。
- 短めの文書:単数〜1.0行程度
- 標準的な報告書:1.15行程度
- じっくり読ませたい資料:1.15〜1.5行程度
フォントや文字数、余白の取り方によっても適切な行間は変わるため、印刷プレビューや実際の紙で見ながら微調整することが大切です。
用途別に最適な行間の目安を決める
ここからは、具体的な用途別に「どれくらい行間を詰めると読みやすいか」の目安を紹介します。
同じ行間設定でも、ビジネスメール、レポート、パンフレットなど用途が変わると受ける印象が大きく変わります。
よく使う場面ごとに基準を決めておくと、毎回迷わず行間を設定できるようになります。
ビジネス文書の行間
社内外に提出するビジネス文書では、読みやすさと情報量のバランスがとても重要です。
フォントサイズ10.5〜11ポイントの場合、行間は「単数」もしくは「1.15」程度にしておくと、詰まり過ぎず広すぎない印象になります。
文書全体の行間を詰めすぎると窮屈で読み飛ばしが増えるため、段落の前後に少し余白を入れてメリハリを付けるとよいでしょう。
長文になる提案書などでは、見出しごとに段落間隔を広めに取りながら、本文の行間はやや詰め気味にすると落ち着いた印象に仕上がります。
レポートや論文の行間
レポートや論文では、学校や学会ごとに行間の指定が決められていることがあります。
特に指定がない場合でも、後から赤入れやコメントを書き込みやすいように、ビジネス文書より少し広めに行間を取るケースが多いです。
フォントサイズや指定に合わせて「1.5行」や「倍数1.2〜1.5」などを使い、読みやすさと書き込みやすさを両立させましょう。
ページ数を無理に減らそうとして行間を詰めすぎると評価にも影響しかねないので、読み手の立場を優先することが大切です。
プレゼン資料の行間
プレゼン用の資料では、一枚のスライドや紙の中に情報を詰め込みがちですが、行間が狭すぎると一気に読みにくくなります。
文字サイズを大きめにする前提が多いため、行間もフォントサイズに合わせて広めに取る必要があります。
Wordで配布資料を作る場合は、本文の行間を「1.15〜1.5」程度、箇条書きの行間を少し詰め気味にしてメリハリを付けると見やすくなります。
印刷して実際に手に取ったときの読みやすさを確認しながら、行間とフォントサイズのバランスを調整しましょう。
社内マニュアルの行間
社内マニュアルや手順書は、必要なときに素早く情報を探せることが第一なので、行間の詰め方にも工夫が必要です。
本文は「1.15」程度でやや詰め気味にして情報量を確保しつつ、章タイトルや手順番号の前後に段落間隔を広めに取ると構造が分かりやすくなります。
箇条書きは項目同士を近づけ、ブロックごとの前後に余白を入れてまとまりを作ると、視線の流れが追いやすくなります。
更新のたびに行間が変わらないよう、マニュアル用スタイルを作っておき、そのスタイル内で行間と段落間隔を統一しておくと運用が楽になります。
フォントやレイアウト別の行間トラブル対策
行間を詰めるときに困りやすいのが、「設定を変えているのに行間が広いまま」というトラブルです。
これはフォントの特徴や、文書レイアウトの設定が影響していることが多く、原因を知らないと迷路にはまりやすくなります。
ここでは代表的なトラブルと、行間を詰めるための解決のヒントを紹介します。
游明朝やメイリオで行間が広がる場合
游明朝やメイリオなどのフォントを使うと、同じ行間設定でも他のフォントより行間が広く見えることがあります。
これはフォント自体のデザインや、Wordの行グリッドとの組み合わせが影響しているためです。
こうした場合は、「段落」ダイアログボックスで行間を「固定値」や「倍数」に変更し、数値を少しずつ下げながら見た目が自然になるポイントを探します。
文字が重なってしまうほど詰めてしまうと読みにくくなるので、プレビューを見ながら「やや詰まって見える」程度で止めておくのが無難です。
行数を指定した文書で行間が詰められない場合
契約書や申請書などで「1ページに何行入れるか」が決められている文書では、行数設定や行グリッドが有効になっていることがあります。
この設定がオンのままだと、行間を詰めようとしてもグリッドに揃えられてしまい、思うように狭くなりません。
「レイアウト」タブや「ページ設定」の詳細から、行数やグリッド線の設定を一時的にオフにすることで、行間の自由度が高くなります。
行数の指定が必須の場合は、グリッドを維持したままフォントサイズや行間の種類を微調整し、条件を満たす範囲でできるだけ読みやすい行間を探していきましょう。
テキストボックスや図形内の行間
チラシや案内文などでテキストボックスや図形の中に文字を入れていると、そこだけ行間の動きが違うと感じることがあります。
テキストボックスの中身にも通常の段落設定が効いているため、ボックス内の文字を選択してから「段落」ダイアログボックスを開いて行間を調整します。
枠の高さに比べて行間が広すぎると文字が窮屈に見えるので、固定値や倍数で少し詰めつつ、上下の余白とのバランスを確認することが大切です。
テキストボックスのサイズと行間を一緒に調整することで、全体のレイアウトがすっきり整います。
Word OnlineやMac版の違い
ブラウザー上で動くWord OnlineやMac版Wordでは、リボンの構成や一部の設定項目の位置がWindows版と異なります。
それでも「ホーム」タブに行間のアイコンがあることや、「段落」ダイアログボックスから詳細な行間設定ができる点は共通しています。
操作手順が少し違っても、「段落」「行間」「固定値」「倍数」といったキーワードを手がかりにメニューを探していけば、行間を詰める設定にたどり着けます。
複数の環境をまたいで作業する場合は、どの環境でも再現しやすい行間設定に寄せておくと、レイアウト崩れを防ぎやすくなります。
Wordの行間を詰める設定を快適に使うための小技
最後に、行間を詰める操作をもっとスムーズにするための便利な工夫を紹介します。
毎回同じ場所をクリックして設定を探すのではなく、自分の使い方に合わせてWord側をカスタマイズしておくと、作業ストレスを大きく減らせます。
小さな手間を省いていくことで、行間調整が「めんどうな作業」から「自然な一歩」に変わっていきます。
テンプレートで行間を初期設定する
特定の形式の文書を何度も作る場合は、あらかじめ行間を詰めたテンプレートを用意しておくと非常に便利です。
テンプレート用のファイルで行間や段落間隔、フォント、余白などを整えたうえで「名前を付けて保存」からテンプレート形式で保存します。
以後はそのテンプレートから文書を作成することで、毎回行間を詰める操作をしなくても、最初から好みの行間で文章を書き始められます。
社内でテンプレートを共有すれば、メンバー間で行間やレイアウトのばらつきも抑えやすくなります。
スタイルに名前を付けて再利用する
見出しや本文、箇条書きなどの役割ごとにスタイルを作り、行間や段落間隔を含めて登録しておくのも有効です。
たとえば「本文・行間詰め」「見出し・広め」など、自分が分かりやすい名前でスタイルを作っておくと、文書の途中からでも簡単に行間を切り替えられます。
スタイルを使うと、後から「やっぱりもう少し行間を詰めたい」と思ったときも、スタイルを一括で変更するだけで文書全体の行間をそろえ直せます。
手作業で個別に行間を詰めていると管理が大変になるので、早い段階でスタイル運用に切り替えるのがおすすめです。
ショートカットとクイックアクセスツールバー
頻繁に行間を詰めたり広げたりするなら、ショートカットキーとクイックアクセスツールバーを組み合わせて使うとさらに効率が上がります。
行間のショートカットは、覚えやすいものだけでも使い始めると手放せなくなる便利さがあります。
加えて、行間ボタンや段落ダイアログボックスをクイックアクセスツールバーに登録しておけば、いつでもワンクリックで詳細設定を開けます。
よく使う操作を自分の手の届く位置に集めておくことで、行間調整を「特別な操作」ではなく日常の一部にしていけます。
他の文書から行間設定を引き継ぐ
すでに行間やレイアウトが整った文書が手元にあるなら、その設定を新しい文書に持ってくる方法もあります。
一番簡単なのは、「書式のコピー/貼り付け」(いわゆる「ペンキ缶」アイコン)を使って、行間を含む段落書式を別の段落に移すやり方です。
同じようなレイアウトの文書を何本も作る場合は、ベースとなる文書を1つ決めておき、そこから行間設定をコピーして使い回すと作業時間を大きく短縮できます。
設定の意味を理解したうえで、うまく流用していくと、行間調整に悩む時間がどんどん減っていきます。
行間を整えて読みやすいWord文書を仕上げる
Wordで行間を詰める設定は、「行と段落の間隔」ボタンからの簡単な操作から、行間オプションやスタイルを使った細かな調整まで幅広く用意されています。
行間の種類や段落間隔の役割、フォントやグリッドの影響を知っておけば、トラブルに振り回されることなく落ち着いて行間をコントロールできます。
さらに、用途ごとの目安やテンプレート、スタイルを活用することで、毎回ゼロから行間を詰め直す必要もなくなります。
自分の文書に合った行間の「標準形」を決めておき、読み手がストレスなく内容に集中できるレイアウトを目指していきましょう。

