Wordでコメントを印刷しない設定のコツ5選|印刷プレビューの見落としを防ぐ実践ガイド!

木製デスクに並んだノートパソコンと文房具とコーヒー
Office

Wordでコメントを印刷しないように設定したいのに思ったとおりにいかず困っている人は少なくありません。

社内用のコメントは画面上だけに残し紙には出さないようにしたい場面も多く印刷設定や表示モードの違いをきちんと理解しておくことが大切です。

この記事ではWordでコメントを印刷しないで本文だけを出力するための具体的な手順やバージョンごとの違いよくあるトラブルの対処法まで順番に整理して解説します。

一度操作の流れと考え方を押さえておけば毎回迷わずに安全に資料を配布できるようになります。

Wordでコメントを印刷しない設定のコツ5選

白いノートパソコンで作業する女性の手元

最初のセクションではWordでコメントを印刷しないために必ず押さえておきたい基本操作とよく使う応用テクニックを五つの視点からまとめます。

印刷画面からコメントの印刷をオフにする

最も一般的な方法はファイルタブから印刷画面を開き印刷の設定でコメントの印刷をオフにするやり方です。

Wordの画面左上のファイルをクリックしたら印刷を選び設定という項目にあるすべてのページを印刷をクリックします。

表示された一覧の中に変更履歴やコメントの印刷という項目があるのでそのチェックマークを外すと印刷プレビューからコメントの吹き出しが消えます。

この状態で印刷を実行すればコメントは画面上に残したまま紙には出力されないので社外向けの資料を安心して配布できます。

一度設定を変えても別の文書ではチェックが入っていることがあるため印刷前にはプレビュー画面の右側も必ず目で確認する習慣を付けましょう。

校閲タブでコメントの表示を切り替える

印刷だけでなく画面上でもコメントを一時的に隠したいときは校閲タブからコメントの表示モードを切り替える方法が便利です。

リボンの校閲タブを開き変更履歴グループの中にある表示の一覧や簡易表示といった項目からコメントの表示非表示を設定できます。

コメントを非表示にしておけば印刷画面に進んだときも吹き出しがプレビューに出ずそのまま本文だけで印刷されます。

共同編集中に画面がごちゃついて作業しづらいと感じたときもこの表示切り替えを使うと本文のレイアウトを落ち着いて確認できます。

再びコメントを確認したいときは同じ場所からマーク付きなどの表示に戻すだけなので頻繁にオンオフを切り替える運用にも向いています。

変更履歴だけを印刷してコメントを省く

契約書などではどこを修正したかを示す変更履歴は印刷したいもののコメントのメモだけは相手に見せたくない場面もあります。

その場合はコメントを非表示にしたうえで変更履歴だけを表示し印刷するという二段階の操作を行うと意図どおりの出力ができます。

校閲タブの変更履歴のオプションから表示する要素として挿入や削除などの変更点だけを残しコメントのチェックを外します。

そのあとでファイルタブから印刷画面を開き変更履歴やコメントの印刷の設定をオンにしておけば変更箇所だけが紙に反映されコメントは出力されません。

社内向けの打ち合わせではコメント込みで印刷し最終版を取引先に渡すときはコメントを省くなど場面ごとに使い分けると情報の出し過ぎを防げます。

コメントだけを別紙に印刷する

コメントの内容を一覧で確認したいときはコメントだけを別紙に印刷する方法も用意されています。

ファイルタブから印刷画面に進み設定の中にある印刷対象のプルダウンで変更履歴やコメントの一覧といった項目を選ぶと本文ではなく一覧表として出力できます。

この方法では本文のレイアウトに左右されずコメントの本文や作成者日時などが表形式で並ぶためレビュー用のチェックシートとしても使いやすくなります。

文書の中にコメントが多く散らばっているときでも一覧印刷なら漏れなく確認でき誰がどの箇所を指摘したのかを一目で把握できます。

紙の枚数を抑えたい場合は一覧だけを印刷し本文はPDFで共有するなど組み合わせて運用するのも良い方法です。

PDFに変換するときのコメントの扱いに注意する

WordからPDFを作成するときもコメントを残すかどうかは設定次第で変わるため事前に確認しておく必要があります。

ファイルタブからエクスポートや名前を付けて保存を選びファイルの種類をPDFにしたときオプションの中にマークアップを含めるかどうかを切り替える項目が表示されます。

ここでマークアップを含めるにチェックが入っているとコメント付きの状態でPDFが作られてしまうので社外共有用のファイルでは必ずチェックを外しておきましょう。

逆にレビュー用にあえてコメント付きのPDFを送りたいときはこのチェックをオンにしておけばWordを持っていない相手にもコメントの内容を伝えられます。

PDF化のときに設定を間違えると後から修正が難しいため印刷時と同じくプレビュー画面やオプションの項目を必ず確認する習慣を付けることが大切です。

よく使うWordのバージョン別の操作イメージ

文房具とスマートフォンとノートパソコンが並ぶ木製デスク

次にMicrosoft365を含む最近のWordと古いバージョンそれからMac版など環境ごとの違いを大まかに押さえておきましょう。

Microsoft 365とWord 2021の基本操作

Microsoft365やWord2021ではリボンの構成や印刷画面のデザインがほぼ共通しておりコメントを印刷しない設定も同じ場所に用意されています。

ファイルタブから印刷を選び設定のすべてのページを印刷をクリックすると変更履歴やコメントの印刷という項目が現れるのでチェックを外すだけでコメントを除外できます。

印刷プレビューの右側にコメントの吹き出しが表示されていないことを確認すればそのまま印刷して問題ありません。

Microsoft365では機能追加やデザイン変更が行われることがありますがコメントを印刷するかどうかは引き続きこの印刷設定から切り替える形が基本です。

Word 2016以前の画面デザインとの違い

Word2016やそれ以前のバージョンでは印刷画面のレイアウトが少し異なりますがコメントを印刷しないための考え方は変わりません。

やはりファイルタブから印刷を開き設定の一覧にあるマークを印刷や変更履歴やコメントの印刷といった項目をオフにすることでコメントを外せます。

項目名や表示位置が少し違っていても印刷対象を切り替えるメニューを探すという視点で画面を見ると目的の設定にたどり着きやすくなります。

普段から複数バージョンを使い分けている場合はそれぞれの画面の違いを簡単なメモや表にしておくと作業ミスを防ぎやすくなります。

対象バージョン Microsoft 365以降
印刷設定の名称 変更履歴/コメントの印刷
旧バージョンの名称 マークを印刷など
設定の場所 ファイルの印刷内の設定
操作のポイント 印刷前にプレビューで吹き出しを確認

Mac版Wordやブラウザー版の注意点

Mac版Wordでもコメントを印刷しない基本的な考え方は同じですがメニューの位置や名称が少し異なるため最初に操作を確認しておくと安心です。

Mac版ではファイルメニューから印刷を開いたあと詳細設定や表示オプションに進みコメントや変更履歴に関するチェックを外す形になっていることが多いです。

ブラウザー版のWordでは印刷機能が制限されている場合があるためコメントを含むかどうかは一度PDFにエクスポートしてから確認するのが確実です。

会社でWindowsとMacを併用している場合は環境ごとの手順を一覧にしてチーム内で共有しておくと誰が印刷しても同じ品質を保てます。

  • WindowsとMacで画面構成が違う
  • ブラウザー版は印刷機能が限定される
  • PDF出力で事前確認するのが安全
  • チーム共有用の手順書を用意する

コメントを印刷しないときのトラブルと解決策

黒いノートパソコンを操作する男性の手元とデスク周り

ここからはコメントを印刷しない設定を使う際にありがちなトラブルとその原因の切り分け方を整理します。

コメントが消えたはずなのに印刷されてしまう場合

コメントを印刷しない設定にしたつもりなのに実際には紙に出てしまう場合は表示モードと印刷設定の両方を確認する必要があります。

校閲タブでコメントを非表示にしても印刷設定の変更履歴やコメントの印刷のチェックがオンのままだとバルーンが印刷対象として扱われることがあります。

逆に印刷設定をオフにしていても文書のビューが変更履歴やコメントを強調表示するモードになっているとプレビューの状態を見誤りやすくなります。

トラブルが起きたときはまず印刷プレビューでコメントの吹き出しが見えているかどうかを確認し次に印刷設定のチェック欄を一つずつ見直しましょう。

コメントも変更履歴もまとめて消えてしまう場合

コメントだけを隠したいのに変更履歴まで一緒に非表示になっていると文書のどこが直ったのか分からず困ってしまいます。

この場合は校閲タブの変更履歴のオプションで表示する項目のチェックを細かく調整しコメントだけを外して挿入や削除のマークは残すように設定し直します。

印刷プレビューでは変更履歴が赤や青のマークで表示されコメントの吹き出しだけが消えている状態になっていれば狙いどおりです。

もしプレビュー上で変更履歴の色や下線も見えない場合は文書の表示モードが最終版などになっていないかも同時に確認してください。

毎回設定をやり直す手間を減らしたい場合

印刷のたびに変更履歴やコメントの印刷のチェックを手動で切り替えるのが面倒だと感じたらテンプレートや既定の設定を活用すると負担を減らせます。

よく使う文書形式が決まっている場合はコメントを印刷しない状態で保存した文書をひな型にして新規作成するようにすると設定の手戻りが減ります。

またWordのオプションで印刷時にマークアップを含めるかどうかに関する既定の挙動を見直しておくとコメントが勝手に印刷対象になるリスクを下げられます。

社内ルールとして社外配布用の文書は必ずコメントを印刷しない設定にするなど運用面の決まりを作ることもヒューマンエラー防止に役立ちます。

症状 コメントだけ消したいのに変更履歴も消える
原因の例 表示モードが最終版に設定されている
確認する場所 校閲タブの表示と変更履歴オプション
対処の方向性 コメントのチェックだけを外して再表示

業務でコメントを印刷しない設定を活かすポイント

黒いノートパソコンを操作する手元と木製デスク

最後に実務でWordのコメントを印刷しない設定をどのように活用すれば情報管理と業務効率の両方を高められるかを見ていきます。

社内レビューと社外配布を明確に分ける

コメント機能は社内レビューには非常に便利ですがそのまま社外配布用の資料に残っていると余計な情報や内部事情が相手に伝わってしまうリスクがあります。

レビュー段階の文書ではコメントを積極的に活用し最終版を作るタイミングでコメントを非表示にしたうえで印刷やPDF化を行うという流れを決めておくと安心です。

社内向けと社外向けでファイル名を分けたりフォルダーを分けたりすると誤ってコメント付きの文書を共有してしまう事故を防ぎやすくなります。

コメントを印刷しない設定は単なる見た目の調整ではなく情報の出し方をコントロールする重要な手段だと意識しておきましょう。

  • レビュー用はコメントを活発に使う
  • 最終版はコメントを非表示で保存する
  • 社内版と社外版でファイルを分ける
  • 印刷前に必ずプレビューを確認する

紙資料の情報漏洩リスクを下げる

会議で配布した紙資料は回収しきれないことも多くコピーや写真で外部に流出する可能性もゼロではありません。

コメント欄には社内の判断材料や個人名が含まれることが多いため紙に出さないだけでも情報漏洩リスクは大きく下がります。

特に契約書や人事関連資料など機微情報を扱う文書では印刷するときにコメントを含めないことを必須ルールとして徹底する価値があります。

電子データでもアクセス権を絞り紙でも余計な情報を出さないという二重の対策を組み合わせることで全体のセキュリティ水準を高められます。

PDF共有や電子承認フローとの組み合わせ

電子承認システムやオンラインストレージを使って資料を共有する場合もコメント付きのPDFをそのまま外部に出すかどうかは慎重に判断する必要があります。

レビュー時にはコメント付きのPDFを共有し最終承認後はコメントなしのPDFを別ファイルとして保存し直すなどプロセスを整理しておくと混乱を防げます。

Word側でコメントを印刷しない設定にしてからPDFに変換すれば最終版のPDFに余計な吹き出しが残らず見た目もすっきりします。

社内のワークフロー図にコメントの扱いを明記しておくと誰が作業しても同じ基準で資料を仕上げられるようになります。

Wordのコメントを印刷しない設定を味方につける

ノートパソコンを操作する手元とワイヤレスマウス

Wordでコメントを印刷しないためには印刷画面の変更履歴やコメントの印刷を切り替える操作と校閲タブでの表示設定の二つを理解しておくことが重要です。

バージョンや環境によって画面の見た目は変わっても印刷対象を選ぶという考え方は共通なので一度流れを覚えればどの職場でも応用できます。

コメントを印刷しない設定をうまく使えば社内レビューでは自由に意見を交わしながら社外には必要な情報だけをスマートに届けることができるようになります。

日々の印刷作業の中でプレビュー確認と設定見直しを習慣化し情報管理と業務効率の両方を高めていきましょう。