Windowsの調子が突然悪くなったときに、「sfc /scannow」というコマンドの名前を聞いて気になっている人は多いはずです。
しかし、やみくもにsfcコマンドを使うと時間がかかるだけで効果が薄かったり、エラーが出て不安になったりすることもあります。
この記事では、sfc /scannowコマンドの仕組みと安全な使い方、実行すべきタイミングやエラーが出たときの対処までを一通り整理します。
Windows10やWindows11での操作を中心に、初めての人でも落ち着いて実行できるように順番に説明していきます。
トラブルに強いパソコン環境を保つための考え方もあわせて紹介するので、いざというときの備えとして覚えておきましょう。
sfc /scannowの基本と安全に実行する5ステップ
ここでは、sfc /scannowコマンドの役割を押さえたうえで、安全に実行するための5つのステップを順番に確認します。
事前にバックアップを取る
sfc /scannowはWindowsの保護されたシステムファイルに直接触れるコマンドなので、念のため重要データのバックアップを先に済ませておくと安心です。
ドキュメントフォルダーやデスクトップ上のファイルなど、失いたくないデータは外付けHDDやクラウドストレージにコピーしておきましょう。
バックアップを取ることで、万が一トラブルが悪化した場合でも元の状態に近い形へ戻しやすくなります。
バックアップを行う時間が取れないときでも、最低限写真や仕事のデータなど優先度の高いファイルだけでも退避しておくことをおすすめします。
管理者としてコマンドプロンプトを開く
sfc /scannowを実行するには、通常のコマンドプロンプトではなく管理者権限で起動したウィンドウが必要です。
スタートメニューの検索ボックスに「cmd」や「コマンドプロンプト」と入力し、表示された項目を右クリックして「管理者として実行」を選びます。
ユーザーアカウント制御の確認画面が出た場合は、内容を確認してから「はい」をクリックして先に進みます。
タイトルバーに「管理者」と表示されたコマンドプロンプトが開いているかどうかを必ず確認してから次のステップに進みましょう。
sfcコマンドを正しく入力する
管理者権限のコマンドプロンプトが開けたら、「sfc /scannow」と半角英数字で入力してEnterキーを押します。
このとき、「sfc」と「/scannow」の間に半角スペースが1つ入っていることを確認し、全角文字が紛れ込んでいないかにも注意しましょう。
大文字と小文字は区別されないため、「SFC /SCANNOW」のような入力でも問題はありません。
入力ミスがあると「無効な引数です」といったメッセージが表示されるので、エラーが出たら慌てずにコマンド行を見直して再入力します。
スキャン中のポイントを押さえる
コマンドを実行すると「システムスキャンを開始しています」と表示され、保護されたシステムファイルの確認と修復処理が自動で進行します。
スキャンにはパソコンの性能や状態にもよりますが、数十分かかることもあるため、途中でキャンセルしたりパソコンの電源を切ったりしないようにしましょう。
進行状況はパーセンテージで表示され、ときどき止まったように見えることもありますが、多くの場合は内部処理に時間がかかっているだけです。
他の重たい作業を同時に行うと処理時間がさらに延びるので、スキャン中はブラウザーやゲームなど負荷の高いアプリを閉じておくとスムーズに進みます。
結果メッセージを読み取る
スキャンが完了すると、「Windowsリソース保護は整合性違反を検出しませんでした」のような結果メッセージが表示されます。
破損が見つからなかったのか、見つかったうえで修復されたのか、それとも修復しきれなかったのかによって、その後に取るべき行動が変わります。
結果メッセージをよく読み、必要に応じて再起動や追加のコマンド実行などを検討しましょう。
結果の意味や次に行うべきことについては、後ほど別のセクションで具体的に整理します。
sfc /scannowを使うべきタイミングと症状
このセクションでは、どのような症状が出たときにsfc /scannowを試すべきか、また実行を控えたほうがよいケースについて整理します。
コマンドを検討すべき主なトラブル
sfc /scannowは、Windowsの動作が不安定なときに根本原因の一つであるシステムファイルの破損を探すのに向いています。
次のような症状が頻発するときは、ファイルの整合性が崩れている可能性を疑ってみてもよいでしょう。
- 起動やシャットダウンに異常な時間がかかる
- 特定のシステム設定画面が開けない
- Windowsアップデートが繰り返し失敗する
- エクスプローラーが頻繁にフリーズする
- 原因不明のブルースクリーンが時々発生する
ただし、ハードディスクの物理的な故障などが疑われる場合は、まず別の方法で状態を確認したほうが安全です。
実行が向かないケース
明らかにストレージから異音がする、電源投入後にすぐ強制終了するといった症状があるときは、システムファイルよりもハードウェア側の問題が優先される可能性が高くなります。
このような状況でsfc /scannowを繰り返すと、かえって状態を悪化させることもあるため、早めに専門サポートに相談することを検討してください。
また、企業内で管理されているPCや特殊なカスタマイズが施されている環境では、sfcの実行が運用ポリシーとして禁止されている場合もあります。
そのような場合は、必ずシステム管理者に確認してから操作するようにしましょう。
sfcとWindowsバージョンの関係
Windowsのバージョンによっては、sfc /scannowの動作に関する既知の不具合や注意点が公開されていることがあります。
特定の更新プログラムを適用した直後や、最新の大型アップデート直後などは、誤検出の報告が出ていないかを事前に調べておくと安心です。
特にWindows11の最新ビルドでは、一部のコンポーネントに対する判定が厳しすぎるケースもあるため、結果をそのまま鵜呑みにしない姿勢が大切です。
不安な場合は、マイクロソフトのサポート情報や信頼できるメーカーの情報を確認してからコマンドの実行を決めましょう。
| Windowsの例 | Windows10最新版 |
|---|---|
| sfcの位置付け | 一般的なトラブル時の基本手段 |
| 注意点 | 更新直後は完了まで時間が延びる傾向 |
| 別コマンド | DISMやchkdskとの併用が推奨される場面あり |
sfc /scannowが完了した後の結果別対処法
このセクションでは、sfc /scannowの結果メッセージごとに、どのような状態を示しているのかと、その後の対処の目安を整理します。
修復が不要だった場合
「Windowsリソース保護は整合性違反を検出しませんでした」と表示された場合は、保護対象のシステムファイルに破損は見つからなかったことを意味します。
この場合、現在の不具合の原因はシステムファイル以外にある可能性が高いため、ドライバーやアプリケーション、周辺機器など別の要因を探る必要があります。
起動直後だけ重い、特定のアプリでのみ問題が出るといった場合は、そのアプリ固有の設定やアップデート状態を確認するのが近道です。
逆に、エラーが再現しない程度の軽い不調であれば、とりあえず経過観察という判断もありえます。
一部のファイルを修復できなかった場合
「破損したファイルが見つかりましたが、その一部は修復できませんでした」といったメッセージが出たときは、何らかの保護ファイルに問題が残ったままの状態です。
完全な修復を目指す場合は、追加のコマンドやログ解析が必要となることがあります。
次のような順番で段階的に対応することで、原因の絞り込みと改善の可能性を高められます。
- PCを再起動してからもう一度sfc /scannowを試す
- chkdskでディスクのエラーを確認する
- DISMコマンドでシステムイメージを整える
- CBSログを確認して問題のファイル名を特定する
それでも解決しない場合は、バックアップや再インストールも視野に入れながら慎重に判断しましょう。
結果メッセージの早見表
sfc /scannowの結果メッセージは文章が長く、慣れていないと何を意味しているのかすぐに把握しにくいことがあります。
よく出るパターンをおおまかな状態と対応の目安にまとめると、次のようなイメージになります。
| メッセージの概要 | 整合性違反なし |
|---|---|
| 状態のイメージ | システムファイルは正常 |
| 主な対応 | 別の原因を探す |
| 別の例 | 破損を検出し修復済み |
| 状態のイメージ二つ目 | 問題はあったが自動修復完了 |
| 主な対応二つ目 | 再起動して動作を確認 |
sfc /scannowでエラーが出る場合の原因と対処
ここでは、sfc /scannow実行中にエラーが出て最後まで完了しない場合に、考えられる原因と基本的な対処の流れを紹介します。
よくあるエラーの原因
エラーが出て処理が途中で止まるときは、コマンドそのものの問題よりも、Windows側やハードディスク側に何らかの制約がかかっているケースが多く見られます。
次のような要因が重なっていると、sfc /scannowが最後まで処理を進められないことがあります。
- システムドライブにディスクエラーが存在する
- Windowsの更新が未適用のまま長期間放置されている
- アンチウイルスソフトがシステムファイルへのアクセスを強く制限している
- バックグラウンドで重い処理が走っている
- そもそもシステムイメージ自体が破損している
まずはディスク状態とWindowsアップデートの状況を確認し、必要に応じて順番に解決していくことが大切です。
セーフモードでの実行手順
通常起動の状態でsfc /scannowがうまく動かない場合、セーフモードで起動してから同じコマンドを実行すると途中で止まりにくくなることがあります。
スタートメニューや設定画面から再起動を指示し、トラブルシューティングメニューからセーフモードを選択する方法が一般的です。
セーフモードでは起動するドライバーやサービスが最小限に絞られるため、他のソフトウェアがシステムファイルに干渉する可能性を減らせます。
セーフモードでの操作に不安があるときは、あらかじめ別の端末などで手順を表示しておき、それを見ながら慎重に進めるとよいでしょう。
エラーコードと対処の対応表
具体的なエラーコードやメッセージによっては、あらかじめ定番の対処方法が整理されていることがあります。
すべてを暗記する必要はありませんが、おおまかな対応の方向性だけでも把握しておくと、必要以上に不安にならずに済みます。
| エラーの例 | 操作を完了できませんでした |
|---|---|
| 想定される要因 | セーフモード未使用やシステム保護ファイルのロック |
| 対応の一例 | セーフモードで再実行 |
| 別のエラー例 | 破損ファイルを修復できませんでした |
| 想定される要因二つ目 | システムイメージ側の破損 |
| 対応の一例二つ目 | DISMコマンドの実行やchkdskの併用 |
他のコマンドと併用するときの順番と注意点
このセクションでは、sfc /scannowだけでは改善しないトラブルに対して、DISMやchkdskといった他のコマンドと組み合わせて使うときの考え方を整理します。
DISMコマンドとの組み合わせ
システムイメージそのものに問題がある場合は、sfc /scannowの前にDISMコマンドを実行しておくことで修復の成功率を高められることがあります。
具体的には、管理者権限のコマンドプロンプトで「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」と入力して実行するのが一般的な流れです。
処理にはかなり時間がかかる場合もあるため、ノートパソコンでは電源アダプターを接続し、スリープにならないように電源設定を見直してから実行しましょう。
- まずDISMでシステムイメージを整える
- 完了後に再起動する
- 改めてsfc /scannowを実行する
- 結果メッセージを確認する
このような順番で進めることで、単体でsfcを繰り返すよりも効率的にトラブルに向き合えるケースがあります。
chkdskでディスク状態を確認する
システムドライブに物理的なエラーや不良セクターがあると、sfc /scannowの処理そのものが途中で止まったり、何度実行しても同じ箇所でエラーが出たりすることがあります。
そのような場合には、chkdskコマンドでディスクの状態を確認し、論理エラーを修復してから再度sfcを試す流れが有効です。
具体的には、管理者のコマンドプロンプトで「chkdsk C: /f」のように入力し、再起動後に検査と修復が行われるのを待ちます。
| 対象コマンド | chkdsk C: /f |
|---|---|
| 主な目的 | ディスク上の論理エラーを修正 |
| 実行のタイミング | sfcやDISMで異常が続くとき |
| 注意点 | 完了までPCを使えない時間が発生 |
ディスクの異常が疑われるときは、データのバックアップを優先しつつ慎重に作業を進めることが大切です。
バックアップと再インストールを検討するライン
sfc /scannowやDISM、chkdskを組み合わせても症状が改善しない場合は、既存の環境への部分的な修復では追いつかない段階に来ている可能性があります。
このラインを超えたと判断したら、システム全体のバックアップやファイルの退避を済ませたうえで、Windowsのクリーンインストールやリセットも選択肢に入ってきます。
再インストールには時間も手間もかかりますが、長期間不安定な環境を引きずるよりも結果的に作業効率や安心感が高まることも少なくありません。
重要なのは、どの段階で再インストールを検討するかを早めに意識しておき、ずるずると不安定な状態を放置しないことです。
システムを長く使うためのトラブル予防の考え方
sfc /scannowは、Windowsのシステムファイルが壊れていないかを確認し、必要に応じて自動で修復してくれる心強いツールです。
一方で、このコマンドだけですべてのトラブルが解決するわけではなく、あくまで原因の一部にアプローチする手段の一つに過ぎません。
日頃からWindowsアップデートをこまめに適用し、不要な常駐ソフトを整理し、ストレージの健康状態を定期的に確認しておくことが、結果的にsfcに頼らない安定運用につながります。
それでも不具合が出たときに、この記事で紹介したステップと結果の読み方を覚えておけば、状況を落ち着いて判断しやすくなるはずです。
トラブルに強い環境づくりと、いざというときの適切なコマンド活用を両立させて、安心してWindowsを使い続けていきましょう。

